スィッズとスェヴェリスの物語における2匹の竜とは? わかりやすく解説

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スィッズとスェヴェリスの物語における2匹の竜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 09:15 UTC 版)

赤い竜 (ウェールズの伝承)」の記事における「スィッズとスェヴェリスの物語における2匹の竜」の解説

ブリテン王スィッズ (Lludd) は恐るべき唸り声五月祭前夜のたびに鳴り響く原因つきとめるべく、弟のフランス王スェヴェリス (Llefelys) に尋ねた。スェヴェリスは、兄上の国の竜に他国の竜が襲いかかろうとしていて、そのためにブリテンの竜が恐ろしい雄たけび声を上げているのだと告げた。スェヴェリスは2匹ドラゴン封印する策を進言した。ブリテン島東西南北中心地に穴を掘り、そこに蜂蜜酒大量に注いたを置き、その上に絹の布をかぶせるという策略であった。そうして準備整えて見張っていると、相争う2匹の竜の姿が見えたが、そのうち激し戦い疲れ切って両者とも穴の中のの底に落ちていった。ドラゴンたちは蜂蜜酒の中でやがて酒に酔い深き眠りについた。スィッズ王はこれを見て絹の布で2匹包み、さらに石でできた箱に閉じ込め地中深く封印した(この場所は後にディナス・エムリスと呼ばれヴォーティガンが砦を築いた伝説舞台となる)。こうして竜は2匹とも封印されることとなった。 以上の話は、『マビノギオン』の「スィッズとスェヴェリスの物語英語版)」で語られる3つの災禍2番目に当たる。シャーロット・ゲストによるマビノギオン英訳では、この物語の中でディナス・エムリス(英語版)に封じ込められることになる2匹の竜は、『ブリトン人の歴史』9世紀)に登場するヴォーティガンと赤白2頭の竜の話(第42章)と関連があると解説されている。ヴォーティガンと2頭の竜の話はモンマスのジェフリー『ブリタニア列王史』12世紀)に翻案された形で取り入れられたが、『ブリトン人の歴史』では生贄にされそうになる少年アンブロシウスという人物であるのに対し『ブリタニア列王史』では代わりにアンブロシウスの名をもつマーリン登場する第6部17章から第7部3章まで)。『ブリタニア列王史』および『ブリトン人の歴史』ヴォーティガン二頭の竜のエピソードでは、片方ブリトン人赤い竜、もう片方サクソン人白い竜とされたが、「スィッズとスェヴェリスの物語」に出てくる2頭の竜の話では、ドラゴン色について言及はなく、プリダイン(ブリテン)の竜に襲いかかろうとしているもう一匹竜について他国の民の竜としか書かれていない

※この「スィッズとスェヴェリスの物語における2匹の竜」の解説は、「赤い竜 (ウェールズの伝承)」の解説の一部です。
「スィッズとスェヴェリスの物語における2匹の竜」を含む「赤い竜 (ウェールズの伝承)」の記事については、「赤い竜 (ウェールズの伝承)」の概要を参照ください。

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