シャプロンリビルドの広まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 06:26 UTC 版)
「アンドレ・シャプロン」の記事における「シャプロンリビルドの広まり」の解説
1938年に統合でフランス国鉄(SNCF)が発足するまで、フランスには5大鉄道として、PLM、POの他に北部鉄道、東部鉄道、国有鉄道があった。シャプロンリビルドは他の鉄道会社にも衝撃を与え、それぞれの会社にも機関車が持ち込まれて試験が行われた。その結果、北部鉄道や東部鉄道でも同様の改造が広まることになった。 また、POでは続いてパリ - トゥールーズ間の改良に取り組むことになり、4500型に対してシャプロンリビルドが施された。もともと車軸配置4-6-2である4500型から従輪を取り除き、動輪を追加して車軸配置4-8-0にするもので、常識的には蒸気発生量を下げることになってしまう広火室から狭火室への改造を伴っていた。代わりに3.8メートルにおよぶ長い火室を採用し、ボイラー圧力は20気圧に上げられた。また給排気バルブはスライドバルブからレンツ式ポペットバルブへと換装された。1933年に実施された試験の結果、128 km/hで4,000馬力を超える出力を達成した。この実績により他の機関車も同様の改造を受けることになり、240 700型とされた。 5大鉄道が統合されてフランス国鉄が発足すると、POに残されていた4500型全てに同様の改造が実施されることになり、240 700型への改造点に加えて自動給炭機(メカニカルストーカー)と低圧シリンダーの大型化を実施した240 P型となった。240 P型は第二次世界大戦勃発後の1940年から1941年にかけて改造が完成し、旧PLMの区間に配置された。240 P型はシリンダー出力に換算して4,400馬力に達し、機関車重量1トンあたり39馬力という蒸気機関車史上空前の値を記録した。
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