シミュレーション
人口モデル 1は、人口の初期状態ならびに様々な人口変数(出生率、受胎能力、死亡率など)の影響を考慮して、個人、夫婦、家族、世帯などを単位とする人口集団およびその構造の変化を表す理論的構成体である。静学モデル 2では、これらの人口変数は一定に保たれるが、動学モデル 3では、これらの変数は時間の経過と共に変化する。さらに、決定論モデル 4と確率モデル 5との区別もなされている。前者は、研究対象の人口があたかも無限に大きいとみなし、特定された諸変数の間に関数的関係を想定している。後者は、研究対象となっている変動過程の継続期間中に個人に起きる様々な事象の発生確率を問題とする。モデルは数学的関係式で表されるか、あるいは一連の関係が前もって決められてある場合の諸変数の数値から算出されるシミュレーション 6という形態をとる。マクロシミュレーション 7には、たとえば、要因法(720-5)によって行なわれる将来人口推計が含まれる。マイクロシミュレーション 8では、個人もしくは集団に対して様々な事象が、モデル内の変数について設定されたそれぞれの確率に従い、時間の経過と共に無作為的(ランダム)に起こるよう設定されてある。
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