サロフの現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/02 05:01 UTC 版)
第11設計局の後身であるロシア核センター・全ロシア実験物理学研究所(RFNC-VNIIEF)は、核兵器の開発・生産・備蓄・運用や、物理学の基礎研究・応用研究を行う機関であり、サロフに本部や多数の研究所・工場を置いている。RNFC-VNIIEFは2万人以上を雇っており、うち9000人以上が科学者で、博士号取得者も多く科学アカデミー会員も研究に従事している。ソ連時代の核開発や核兵器の歴史を紹介する核兵器博物館も開設されている。ロシアのVNIIEFとアメリカ合衆国のロスアラモス国立研究所(LANL)は冷戦後は協力関係にあり、サロフで核不拡散や安全保障などの共同研究を進めている。 サロフへの交通手段は主に列車だが、途中で検札があり、サロフへの入域許可をもつ者だけがそのまま列車でサロフへ入れる。サロフには政府専用の小さな飛行場があり、一般の訪問者はニジニ・ノヴゴロドから列車または自動車での入域となる。 街は深い森の中にあり、フェンスや検問所で囲まれ軍が警備を行っている。フェンスの中には外国人だけでなく、サロフ市民以外のロシア国民も入域許可なくしては入ることができない。外国人訪問者はパスポート、カメラ、携帯電話などを預けなければならないが、街の様子を隠し撮りすることのできたドキュメンタリー作家やジャーナリストもいる。
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