ゴシック的な要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 16:03 UTC 版)
「ゴシック・アンド・ロリータ」の記事における「ゴシック的な要素」の解説
ゴシック・アンド・ロリータは、ゴシックとロリータの要素を結びつけたものである。そのうちゴシックな要素として次のようなものが挙げられている。 「色ならば黒。時間なら夜か夕暮れ。場所は文字通りゴシック建築の中か、それに準ずるような荒涼感と薄暗さをもつ廃墟や古い建築物のあるところ。現代より過去。ヨーロッパの中世(風)。古めかしい装い。温かみより冷たさ。怪物・異形・異端・悪・苦痛・死の表現。損なわれたものや損なわれた身体。身体の改変・変容。物語として描かれる場合には暴力と惨劇。怪奇と恐怖。猟奇的なもの。頽廃的なもの。あるいは一転して無垢なものへの憧憬。その表現としての人形。少女趣味。様式美の尊重。両性具有・天使・悪魔など、西洋由来の神秘的イメージ。驚異。崇高さへの傾倒。終末観。装飾的・儀式的・呪術的なしぐさや振る舞い。夢と幻想への耽溺。別世界への夢想。アンチキリスト。アンチ・ヒューマン。」(高原英理 2004, pp. 8–10)) こうした要素のいくらかを内包していなければゴシック・アンド・ロリータとは呼ばない。 欧米のゴスの成功の理由は、アンチ・キリストの表象を前面に出したことによって、「堕天使サタンの物語」というもっとも共感域の広い悲劇を想起させたことにあるとも言われているが、ゴシック・アンド・ロリータや、そのカリスマたちがアンチ・キリストの悲劇に宗教的共感を寄せているとは考え難いという指摘もある。
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