コンピュータにおけるギガヘルツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 07:57 UTC 版)
「ギガヘルツ」の記事における「コンピュータにおけるギガヘルツ」の解説
1999年には既にオーバークロックによって 1 GHzを超える動作をしている。一般向けとしても2000年に、インテル、AMDなどのCPUベンダ各社が、1 GHzを超えるクロック周波数で動作するデスクトップPC向けマイクロプロセッサを発表した。CPUベンダ各社は、ギガヘルツの壁の突破を主題とした大々的なマーケティングキャンペーンを行った。 やがて市場はローエンドPCでもほぼ 1 GHz以上のプロセッサで占められるようになったが、一方で上位プロセッサは 4 GHz以上へのクロック向上が思うように進まなくなり、各社はマルチコア化などの手法でクロックあたりの性能を高める方向に転換した。少なくとも2008年頃には一般に市販されているマイクロプロセッサの多くは、1.6 GHzから 3.2 GHzのクロック周波数で動作するものが中心となっていた。ただし、この頃は低消費電力が要求されるネットブック向けにIntel A100のような 1 GHzを下回るプロセッサも依然としてWindows用途に出荷されていた。 2012年頃からは技術の向上で定格クロックが 4 GHzを超えるPC向けプロセッサも登場するようになった。その一方で、従来ハイエンド向けだったマルチコア技術がローエンドでも使われるようになり、性能を維持したままクロックを下げられるようになった。C-60、Celeron 847、VIA Nanoの一部などは消費電力低減を目的として、Windows PC用途としてはぎりぎり(1.0–1.2 GHz程度)までクロックが下げられているにもかかわらず、ネットブックのみならず自作PC用マザーボードや中型以上のノートPCにも採用されていた。結果的にPCで使われるプロセッサの動作クロック範囲は、以前よりやや幅広くなってきている。こうした傾向は年々顕著になり、例えば第11世代Core(Tiger Lake)などはCore i7クラスの上位CPUであってもモバイル版であれば定格クロックが 1.0 GHzを下回るものが珍しくなく、その分Turbo Boostで高いクロックが出せるようになっており、定格クロックだけでなく最大クロックが考慮されるようになってきている。
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