コピーゲームの問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/29 07:00 UTC 版)
「F1 (エレメカ)」の記事における「コピーゲームの問題」の解説
国内では1976年末に潮産業が『ゼットマシン』(通称Z-M)というコピーゲームを作り、しかも同業者のタイトー社がロケーション(アーケードゲームの稼動場所)用に購入するという問題が発生した。タイトーによるとロケーションに欲しい『F1』が足りなかったため、仕方なく購入したという。 何から何までそっくりに作られていたが、オリジナルの『F1』では幻灯機の内容をスクリーンに正確に写すため、投影に使う電球は、L字型に曲げた特注品を使っていた。しかし『ゼットマシン』では普通の電球を使っていたため、投影映像と当たり判定にズレが出るというデッドコピーだった。 岩谷徹が『パックマンのゲーム学入門』で記した所によると、コピーゲームという違法行為の事実を押さえるため、現場に潜入する仕事をした事があるが、証拠写真を撮った所で相手に見つかってしまい、その時点では住居侵入罪で岩谷側に非があるため、やむを得ず撮影したフィルムをその場で処分したという。 この件は1977年3月にナムコ(この頃はこの社名に改名していた)が警告書を送ったが、潮産業は回答がなかった。次いで6月に実用新案件侵害で仮処分を申請、8月に製造禁止処分が言い渡されたが、潮産業は5月に倒産していた。タイトーとは10月に和解し、アミューズメント業界で紛争解決が行われた、日本初のケースとなった。
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