コパMXとは? わかりやすく解説

コパ・メヒコ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/08 16:27 UTC 版)

コパ・メヒコ
開始年 1907[1]
主催 メキシコサッカー連盟
チーム数 28チーム
加盟国 メキシコ
前回優勝 CFモンテレイ(2019-20)
最多優勝 アストゥリアスFC(8回)
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コパ・メヒコ(Copa Mexico)は、メキシコで行なわれているサッカーカップ戦である。かつてはコパ・タワー(Copa Tower)、コパ・エリミナトリア(Copa Eliminatoria)という名称であり、2012年からはコパMX(Copa MX)という名称が用いられている。

1907年に創設されたが、その後幾度もの大会形式変更や中断を経て、2012年に復活した。メキシコにプロの全国リーグ(現在のプリメーラ・ディビシオン、当時はリーガ・マジョール)が導入されたのは1943年であるため、それ以前のコパ・メヒコはメキシコ最高峰のサッカー大会という意味を持っていた。

歴史

コパ・タワー(1907–1919)とコパ・エリミナトリア(1919–1926)

1907年、イギリス人大使のレヒナルド・タワーによってカップ戦が創設され、コパ・タワーと呼ばれた。当初はシウダ・デ・メヒコとその周辺地域に本拠地を置くクラブのみが参加した。1907-08シーズンにはCFパチューカが決勝でレフォルマACを破って優勝し、1916-17シーズンから1918-19シーズンにはレアル・クルブ・エスパーニャが3連覇を達成してトロフィーの永久所持を許された。コパ・タワーは1919年まで計11回開催され、レアル・クルブ・エスパーニャが最多の4回優勝した。1919年から1926年まで、大会はコパ・エリミナトリアとして毎年行なわれた。1921-22シーズンから1923-24シーズンまでアストゥリアスFCが3連覇し、この期間の最多優勝を誇った。大会形式は地域リーグのそれとは異なっており、トーナメント方式や決勝戦を採用した。

コパ・メヒコ(1932–1997)

アマチュア時代(1932–1943)

1927年にはメキシコサッカー連盟が設立された。1926年から1932年までは大会自体が開催されていなかったが、1932年にコパ・メヒコとしてカップ戦が復活し、公式にラサロ・カルデナス大統領の支援を得た。第1回大会となった1932-33シーズンはクルブ・ネカクサが優勝したが、アマチュア時代の最多優勝クラブはやはりアストゥリアスFC(5階)だった。

プロ時代(1943–1997)

1943年にはコパ・メヒコにもプロ時代が訪れ、大会は1997年まで続いた。当初はリーガ・マジョール(当時1部、現在のプリメーラ・ディビシオン)のクラブのみが参加していたが、1950年大会からは数大会を除いて[2]セグンダ・ディビシオン(当時2部)のクラブも参加した。

コパMX(2012–)

1997年からは大会自体が開催されなかったが、2012年にプリメーラ・ディビシオンのデリコ・デ・マリア会長は大会の復活を宣言。新しい形式が導入されて大会が復活し、国内リーグ戦と同じように、秋から春までの1年間にアペルトゥーラとクラウスーラの2回の大会が行なわれる。

アペルトゥーラ(秋季トーナメント)

アペルトゥーラには、CONCACAFチャンピオンズリーグに出場しないプリメーラ・ディビシオンの14クラブと、リーガ・デ・アセンソ(2部)の14クラブが参加。リーガ・デ・アセンソのクラブは前年度の上位13クラブに加え、プリメーラ・ディビシオンから降格となった1クラブが参加する。計28クラブが4クラブずつ7グループに分かれてリーグ戦を行ない、7グループの首位クラブと2位クラブのうち最上位クラブの計8クラブが決勝トーナメントに進出する。グループ分けの際、プリメーラ・ディビシオンのクラブはポットA、リーガ・デ・アセンソのクラブはポットBとなり、グループ間格差が生じないようになっている。グループリーグは1回総当たりの3試合制であるため、ホーム開催クラブなどは抽選で決定し、いずれのクラブも1試合または2試合をホームで行なう。決勝トーナメントは8クラブで行なわれ、どのラウンドも1試合制である。

クラウスーラ(春季トーナメント)

クラウスーラには、国際大会に出場しないプリメーラ・ディビシオンの11クラブと、リーガ・デ・アセンソの13クラブが参加。計24クラブが4クラブずつ6グループに分かれてリーグ戦を行ない、6グループの首位と2位クラブのうち最上位クラブの計8クラブが決勝トーナメントに進出する。グループ分けの際、プリメーラ・ディビシオンのクラブとリーガ・デ・アセンソの勝ち点上位1クラブはポットA、その他のクラブはポットBとなり、グループ間格差が生じないようになっている。グループリーグは1回総当たりの3試合制であるため、ホーム開催クラブなどは抽選で決定し、いずれのクラブも1試合または2試合をホームで行なう。決勝トーナメントは8クラブで行なわれ、どのラウンドも1試合制である。

歴代大会結果

アマチュア時代(1907-1943)

1907年から1919年まではコパ・タワーという名称で行なわれていた。1919年から1932年まではコパ・エリミナトリアという名称で行なわれていた。1932年、コパ・メヒコという名称に変更された。

シーズン 優勝 スコア 準優勝
1907–08 パチューカAC 4–0 レフォルマ
1908–09 レフォルマ 3–2 メヒコFC
1909–10 レフォルマ 3–1 アストゥリアス
1910–11 ブリティッシュFC 2–1 エスパーニャ
1911–12 パチューカAC 4–0 レフォルマ
1912–13 開催されず[3]
1913–14 メヒコFC 3–0 アストゥリアス
1914–15 エスパーニャ 4–2 アストゥリアス
1915–16 ローヴァーズFC 3–1 エスパーニャ
1916–17 エスパーニャ 5–1 メヒコFC
1917–18 エスパーニャ 3–1 パチューカAC
シーズン 優勝 スコア 準優勝
1918–19 エスパーニャ 3–0 アストゥリアス
1919–20 開催されず[4]
1920–21 メヒコFC 4–2 パチューカ
1921–22 アストゥリアス 4–1 エスパーニャ
1922–23 アストゥリアス 3–0 エスパーニャ
1923–24 アストゥリアス 5–3 レフォルマ
1924–25 ネカクサ 3–2 アストゥリアス
1925–26 ネカクサ 4–2 エスパーニャ
1926年から1932年は開催されず
シーズン 優勝 スコア 準優勝
1932–33 ネカクサ 3–1 ヘルマニア
1933–34 アストゥリアス 4–1 アメリカ
1934–35 開催されず
1935–36 ネカクサ 2–1 アストゥリアス
1936–37 アストゥリアス 5–3 アメリカ
1937–38 アメリカ 3–1 エスパーニャ
1938–39 アストゥリアス 4–3 エスパーニャ
1939–40 アストゥリアス 1–0 ネカクサ
1940–41 アストゥリアス 4–2 ネカクサ
1941–42 アトランテ 3–0 アストゥリアス
1942–43 モクテスーマ 3–1 アメリカ

プロ時代(1943–1997)

1943-1968
シーズン 優勝 スコア 準優勝 優勝監督
1943-44 エスパーニャ 6–2 アトランテ ムニョス
1944–45 プエブラ 6–4 クラブ・アメリカ モリージャ
1945-46 アトラス 5–4 アトランテ バルダッティ
1946–47 モクテスーマ 4–3 オロ カイセール
1947–48 ベラクルス 3–1 チーバス ウルキアガ
1948–49 レオン 3–0 アトランテ カスージョ
1949–50 アトラス 3–1 ベラクルス バルダッティ
1950–51 アトランテ 1–0 チーバス ビアル
1951–52 アトランテ 2–0 プエブラ ブラスコ
1952–53 プエブラ 4–1 レオン ランガラ
1953–54 アメリカ 1–1
(3–2)1
チーバス ビアル
1954–55 アメリカ 1–0 チーバス ビアル
1955–56 トルーカ 2–1 イラプアト マルコス
1956–57 サカテペク 2–1 レオン トレジェス
1957–58 レオン 5–2 サカテペク エランス
1958–59 サカテペク 2–1 レオン トレジェス
1959–60 ネカクサ 2–2
(PK 10–9)
タンピコ ロス
1960–61 タンピコ 1–0 トルーカ パルマ
1961–62 アトラス 3–3
1–0
タンピコ バウエル
1962–63 チーバス 2–1 アトランテ J・デ・ラ・トーレ
1963–64 アメリカ 1–1
(PK 5–4)
モンテレイ スコペッリ
1964–65 アメリカ 4–0 モレリア スコペッリ
1965–66 ネカクサ 3–3
1–0
レオン マリン*
1966–67 レオン 2–1 チーバス グリル
1967–68 アトラス 2–1 ベラクルス ノベージョ
1968-1997
シーズン 優勝 スコア 準優勝 優勝監督
1968–69 クルス・アスル 2–1 モンテレイ カルデナス
1969–70 チーバス 3–2
2–1
トレオン J・デ・ラ・トーレ
1970–71 レオン 0–0
(PK 10–9)
サカテペク カルバハル
1971–72 レオン リーグ戦1 プエブラ カルバハル
1973–74 アメリカ 2–1
1–1
クルス・アスル ロカ
1974–75 UNAM リーグ戦1 CUグアダラハラ Fekete
1975–76 UANL 2–0
1–2
アメリカ ロスタナウ
1987–88 プエブラ 0–0
1–12
クルス・アスル フェルナンデス
1988–89 トルーカ 2–0
1–1
CUグアダラハラ サナブリア
1989–90 プエブラ 4–1
0–2
UANL ラプエンテ
1990–91 CUグアダラハラ 1–0
0–0
アメリカ ゲーラ
1991–92 モンテレイ 4–2 シウダ・フアレス バロン
1994-95 ネカクサ 2–0 ベラクルス ラプエンテ
1995–96 UANL 1–1
1–0
アトラス ブセティッチ
1996–97 クルス・アスル 2–0 トロス・ネサ ブセティッチ

1: 1971-72シーズンと1974-75シーズンは4クラブによるリーグ戦で行なわれた。
2: アウェーゴールルールによる。


コパMX

優勝 スコア 準優勝 優勝監督
アペルトゥーラ2012 ドラドス
2–2
(5–4)1
コレカミノス ラミレス
クラウスーラ2013 クルス・アスル
0-0
(4–2)1
アトランテ バスケス
アペルトゥーラ2013 モレリア
3–3
(3–1)1
アトラス ブストス
クラウスーラ2014 UANL
3-0
アレブリヘス フェレッティ
アペルトゥーラ2014 サントス・ラグナ
2-2
(4–2)1
プエブラ Pedro Caixinha()
クラウスーラ2015 プエブラ
4-2
CDグアダラハラ José Guadalupe Cruz()
アペルトゥーラ2015 CDグアダラハラ
1-0
クラブ・レオン アルメイダ
クラウスーラ2016 ベラクルス
4-1
クルブ・ネカクサ Carlos Reinoso()
アペルトゥーラ2016 ケレタロFC
0-0
(3–2)1
CDグアダラハラ ブセティッチ
クラウスーラ2017 CDグアダラハラ
0-0
(3–1)1
モナルカス・モレリア アルメイダ
アペルトゥーラ2017 CFモンテレイ
1-0
CFパチューカ アントニオ・モハメド
クラウスーラ2018 クルブ・ネカクサ
1-0
トルーカFC Ignacio Ambríz()
アペルトゥーラ2018 クルス・アスル
2-0
CFモンテレイ Pedro Caixinha()
クラウスーラ2019 クラブ・アメリカ
1-0
FCフアレス ミゲル・エレーラ
2019-20 CFモンテレイ
2-1
クラブ・ティフアナ アントニオ・モハメド

1: PK戦。

クラブ別優勝回数

脚注

  1. ^ 前身のコパ・タワー(Copa Tower)として
  2. ^ 1956-57シーズン、1963-64シーズン、1994-95シーズン、1995-96シーズンはプリメーラ・ディビシオンのクラブのみ参加。
  3. ^ 実際は開催されてローヴァーズFCが優勝したとする情報元もある(sources)
  4. ^ 1919年には開催されてヘルマニアが優勝したとする情報元もある(sources)

コパMX(2012–)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 21:09 UTC 版)

コパ・メヒコ」の記事における「コパMX(2012–)」の解説

1997年からは大会自体開催されなかったが、2012年プリメーラ・ディビシオンのデリコ・デ・マリア会長大会復活宣言新しい形式が導入され大会復活し国内リーグ戦同じように、秋から春までの1年間アペルトゥーラとクラウスーラの2回の大会が行なわれるアペルトゥーラ秋季トーナメントアペルトゥーラには、CONCACAFチャンピオンズリーグ出場しないプリメーラ・ディビシオン14クラブと、リーガ・デ・アセンソ2部)の14クラブ参加リーガ・デ・アセンソクラブ前年度の上13クラブ加えプリメーラ・ディビシオンから降格となった1クラブ参加する。計28クラブが4クラブずつ7グループ分かれてリーグ戦行ない、7グループ首位クラブ2位クラブのうち最上位クラブの計8クラブ決勝トーナメント進出するグループ分けの際、プリメーラ・ディビシオンクラブポットA、リーガ・デ・アセンソクラブポットBとなり、グループ格差生じないようになっているグループリーグ1回総当たりの3試合制であるため、ホーム開催クラブなど抽選決定しいずれのクラブ1試合または2試合ホーム行なう決勝トーナメントは8クラブ行なわれ、どのラウンド1試合制である。 クラウスーラ(春季トーナメント) クラウスーラには、国際大会出場しないプリメーラ・ディビシオン11クラブと、リーガ・デ・アセンソ13クラブ参加。計24クラブが4クラブずつ6グループ分かれてリーグ戦行ない、6グループ首位2位クラブのうち最上位クラブの計8クラブ決勝トーナメント進出するグループ分けの際、プリメーラ・ディビシオンクラブリーガ・デ・アセンソ勝ち点上位1クラブポットA、その他のクラブポットBとなり、グループ格差生じないようになっているグループリーグ1回総当たりの3試合制であるため、ホーム開催クラブなど抽選決定しいずれのクラブ1試合または2試合ホーム行なう決勝トーナメントは8クラブ行なわれ、どのラウンド1試合制である。

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コパMX

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コパ・メヒコ」の記事における「コパMX」の解説

優勝スコア準優勝優勝監督アペルトゥーラ2012 ドラドス 2–2(5–4)1 コレカミノス ラミレス クラウスーラ2013 クルス・アスル 0-0(4–2)1 アトランテ バスケス アペルトゥーラ2013 モレリア 3–3(3–1)1 アトラス ブストス クラウスーラ2014 UANL 3-0 アレブリヘス フェレッティ アペルトゥーラ2014 サントス・ラグナ 2-2(4–2)1 プエブラ Pedro Caixinha(英) クラウスーラ2015 プエブラ 4-2 CDグアダラハラ José Guadalupe Cruz(英) アペルトゥーラ2015 CDグアダラハラ 1-0 クルブ・レオン アルメイダ クラウスーラ2016 ベラクルス 4-1 クルブ・ネカクサ Carlos Reinoso(英) アペルトゥーラ2016 ケレタロFC 0-0(3–2)1 CDグアダラハラ ブセティッチ クラウスーラ2017 CDグアダラハラ 0-0(3–1)1 モナルカス・モレリア アルメイダ アペルトゥーラ2017 CFモンテレイ 1-0 CFパチューカ アントニオ・モハメド クラウスーラ2018 クルブ・ネカクサ 1-0 トルーカFC Ignacio Ambríz(英) アペルトゥーラ2018 クルス・アスル 2-0 CFモンテレイ Pedro Caixinha(英) クラウスーラ2019 クルブ・アメリカ 1-0 FCフアレス ミゲル・エレーラ 2019-20 CFモンテレイ 2-1 クルブ・ティフアナ アントニオ・モハメド 1: PK戦

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