グァルネリ・デル・ジェズ
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「グァルネリ」の記事における「グァルネリ・デル・ジェズ」の解説
グァルネリ一族中でも最も名声の高い、バルトロメオ・ジュゼッペ・アントーニオ・グァルネリの製作するヴァイオリンは、胴の中に貼るラベルの意匠に、イエス・キリストを表すIHSの三文字と十字架を組み合わせた「ベルナルディーノの徴」と呼ばれる当時流行のロゴマークを採用したため、俗に「グァルネリ・デル・ジェズ(イエスのグァルネリ, Guarneri del Gesù) 」「ラテン語読みでグァルネリウス (Guarnerius) ・デル・ジェズ」もしくは単に「デル・ジェズ」と呼ばれている。 制作された本数は200挺あるいは300挺程度と伝わるが、同等の評価を受けるストラディバリの作品と比べ絶対数が半分以下と少なく、黄金期とされる晩年15年間の作品はさらに限られるため、取引額はストラディバリ以上になることも珍しくない。 特にヴュータン以来歴代名演奏家の手を経てきた1741年製デル・ジェズ「ヴュータン」は「ヴァイオリンにおけるモナ・リザ」と称され、2012年の取引で約1600万ドル(およそ13億円)の値が付き、1721年製ストラディバリ「レディ・ブラント」を超える史上最も高額で取引された楽器となった。 デル・ジェズの造形は、ヴァイオリンの理想形の一つとされている。そのため、近現代のヴァイオリン職人たちもデル・ジェズの模倣を多数製作している。
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