ク4
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 07:07 UTC 版)
「かつをどり (航空機)」の記事における「ク4」の解説
ク2、ク3の試験結果を元に、「HK-4」または「萱場四型」と呼ばれる、ク2の設計をベースとした動力機の開発が開始されていた。この機体に対して陸軍から与えられた試作名称は「ク4」だった。また、「キ60」という試作名称が与えられたともされているが、公式には「キ60」という名称は川崎航空機製の重戦闘機に与えられている。設計はク2に引き続き内藤繁樹技師らによって行われ、1941年4月末に製作図面が完成。伊藤飛行機製作所にてモックアップも製作されていたが、ク2の事故を受け、実戦機を優先する陸軍の方針もあって開発計画は中止された。 機体は推進式の無尾翼機であり、翼型などはク2と同一。機体後部には1基のデ・ハビランド ジプシー・メジャー1 空冷エンジンが推進式に搭載されている。プロペラは2翅。操縦席は密閉式の風防を備え、降着装置として前脚3輪式の固定脚を有している。 エンジンをロケットモーターに換装した「萱場四型改」も計画されていたが、ク4が計画中止となったため実現することはなかった。また、ク3を双発機として動力化する構想もあったが、これも実現することなく終わっている。 諸元(ク4) 全長:3.42 m 全幅:9.80 m 全高:1.86 m 翼面積:13.3 m2 自重:515 kg 全備重量:650 kg エンジン:デ・ハビランド ジプシー・メジャー1 空冷倒立直列4気筒エンジン(出力:130 hp) × 1基 最大速度:180 km/h 巡航速度:150 km/h 航続距離:300 km 乗員:1名
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