クラブとの関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 22:29 UTC 版)
各国のサッカー協会はFIFAインターナショナルマッチカレンダーに行われる国際Aマッチのために選手を招集する場合、試合の2週間前までには選手が所属するクラブに文書(レター)で通知しなければならない。この際、選手が所属するサッカークラブ側が反対した場合でも年間7試合を上限として強制的に招集できる。該当選手やクラブが代表招集を辞退及び拒否したとしても、協会側がその選手の代表招集を撤回しない限り、クラブの試合には出場できない。 男子の場合FIFAインターナショナルマッチカレンダーにない日に行われる国際Aマッチ及び世界大会などの公式戦を含めた年代別代表の全ての試合において、クラブ側は所属する選手の代表招集を拒否できる。現在の五輪男子サッカーの規定は「本大会時点で23歳以下の選手の大会」であり、「本大会においては、24歳以上のオーバーエイジ3人を加えることが出来る」となっており、五輪男子サッカーは年代別代表の世界大会である。2008年北京五輪男子サッカーのメッシ招集問題で、FCバルセロナの訴えを受けたスポーツ仲裁裁判所(CAS)が2008年8月6日、「クラブには選手を五輪男子サッカーに解放すべき法的な義務はない」と結論づけた。そのため、たとえ五輪男子本大会でもクラブ側が代表招集を拒否出来ることになっていた。 その後、FIFAは2012年3月29日~30日のFIFA理事会で、2012年ロンドン五輪男子サッカーに出場する五輪男子代表に選出された「23歳以下の選手」の代表招集をクラブ側は拒否できないと決めた。なお、FIFAはこの五輪男子派遣義務決定事項は既存のFIFA規則で強制力を持たせられるとの考えを示した。強制力の根拠として、選手の地位に関するFIFA規則の「FIFA理事会の特別決議に基づく、選手の派遣義務」を引用している。ただし、オーバーエイジの選手に関しては、クラブ側が五輪男子代表招集を拒否できる。なおFIFAはロンドン五輪の次の2016年リオデジャネイロオリンピックでは、クラブ側が代表招集に応じる義務はないとする一方、選手がオリンピックの場を経験できるようクラブに働きかけていくとした。このように五輪男子サッカーに関しての代表拘束権は、大会ごとにFIFAが決めている。 女子の場合も男子の場合と同様に、国際女子Aマッチデーではない日に行われる国際女子Aマッチ及び世界大会などの公式戦を含めた年代別女子代表の全ての試合において、クラブ側は所属する女子選手の代表招集を拒否できる。なお、五輪女子サッカーの場合は女子A代表の大会で、元より国際女子Aマッチデーに入っている為、クラブ側は代表招集を拒否できない。
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