クラテスの地球儀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 14:17 UTC 版)
「マロスのクラテス」の記事における「クラテスの地球儀」の解説
ストラボンによると、クラテスが地球儀を世界で初めて考案したとして、次のように述べている。 我々は今や、自らが住んでいる地域を球面上に表している。精密な数を用いて真実にこよなく近づけようとするならば、クラテスのように地球を球体と見做した上で、これに四辺形をあてがい、その四辺形内に地図を置くに違いない。だが、問題となっている(その球体ではほんの小さな断片に過ぎない)部分は、世界各地を正確に反映させ、観る者にもはっきりと示そうとするならば、勢い大きな球体とならざるを得ない。そのため、直径10フィートにもなる位なら、クラテスが適当なサイズの地球儀を作製する方がましである。 その後、世界を5つの気候区に分類する理論が登場すると、クラテスは熱帯がオーケアノスに占領されており、同地に住んでいる人を類推によって想像出来るとして、次のように論述。 クラテスはただ単に数学的例示を用いただけで、熱帯がオケアーノスに「占領」され、その両側には温帯が控えており、一方には我々がいると言っている。今や熱帯のうち我々がいる方のエチオピア人 は、熱帯の沿岸部に住んでいるため温帯に住んでいる人々から最も離れており、またそれ故クラテスは、同様の理由でもう一方の熱帯にもエチオピア人が幾許か存在するという事が分かるであろうと考えた。
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