クラトフスキ=ウラムの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 10:57 UTC 版)
「フビニの定理」の記事における「クラトフスキ=ウラムの定理」の解説
ポーランドの数学者カジミェシュ・クラトフスキとスタニスワフ・ウラムの名にちなむクラトフスキ=ウラムの定理は、任意の第二可算的ベール空間に対する同様の結果であり、「圏に対するフビニの定理」とも呼ばれている。X と Y を第二可算的ベール空間(あるいは特に、ポーランド空間)とし、 A ⊂ X × Y {\displaystyle A\subset X\times Y} とする。このとき、A がベールの性質を持つものであるなら、以下の二つの条件は同値である: A は痩集合(英語版)(meagre set)。 集合 { x ∈ X : A x is meager in Y } {\displaystyle \{x\in X:A_{x}{\text{ is meager in Y}}\}} は X 内の補痩集合(comeagre set)。ただし A x = π Y [ A ∩ { x } × Y ] {\displaystyle A_{x}=\pi _{Y}[A\cap \lbrace x\rbrace \times Y]} であり、 π Y {\displaystyle \pi _{Y}} は Y の上への射影。 各条件の痩集合はそれぞれ補痩集合に代えても成立する。仮に A がベールの性質を持たないとしても、条件2は条件1より従う。この定理は、任意のハウスドルフ空間 X および可算 n-基を持つハウスドルフ空間 Y に対しても(空虚な意味であることもあるが)成立する。 この定理は、考えている函数がある積空間の集合の特性函数である場合の通常のフビニの定理と類似なものである。その場合、痩集合は測度 0 の集合、補痩集合は全測度(full measure)の集合、ベールの性質を持つ集合は可測集合に対応する。
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