ガルモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 05:17 UTC 版)
ガルモン (ロシア語: гармонь (ガルモーニ) 英語: Garmon) はバヤンより古い歴史をもつ、ロシアの伝統的なアコーディオン。ロシア語風に「ガルモーニ」、さらにガルモーニの中でも「小さな可愛いもの」という意味合いをこめた愛称「ガルモーシカ」(ロシア語“Гармошка”)と呼ばれることもある ガルモンの語源は、ハーモニカにあたるロシア語“ Гармоника” (garmonika ガルモーニカ)である時代や地域ごとに押引異音式(ダイアトニック式)、押引同音式(クロマティック式)など、さまざまなタイプのガルモンが作られ、外見や機構はバリエーションに富む。 最初のガルモンは、西欧からロシアに伝わったダイアトニック・アコーディオンを元に1830年代から製作されたトゥーラガルモン(ロシア語: тульская гармонь 英語: Tula garmon)である。1870年にはクロマティック式のガルモンも発明された。 ガルモンはコーカサス地方や沿ヴォルガ連邦管区にも広まり、現地のアジア系民族の音楽と結びついて改良され、さまざまな種類が作られた。1936年にカザンで開発された「東方風アコーディオン」は、左手側にピアノ配列フリー・ベースをもち、コーカサスその他の民族音楽で今もよく使われている。 ガルモンの右手側のボタン鍵盤配列の一例。 ガルモンの左手側のベースボタンの配列の一例。 押し引き異音式の古いガルモンが描かれた旧ソ連の切手。 押し引き同音式の改良型ガルモン。 アゼルバイジャンの東方風アコーディオン。右手のピアノ風鍵盤は寸詰まりで、鍵どうしも隙間をあけてある。左手はピアノ的配列のフリー・ベース・ボタン鍵盤である。
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