カーの密室講義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 10:09 UTC 版)
「三つの棺」の17章「密室の講義」(The Locked Room Lecture)において探偵役のフェル博士は、密室殺人に用いられるトリックを分類している。概略は以下の通り。 まず 秘密の通路や、それを変型させた原理は同じもの を除外した上で(博士はきたないやり方と評した) 密室内に殺人犯はいなかった偶発的な出来事が重なり、殺人のようになってしまった 外部からの何らかにより被害者が死ぬように追い込む 室内に隠された何らかの仕掛けによるもの 殺人に見せかけた自殺 すでに殺害した人物が生きているように見せかける 室外からの犯行を、室内での犯行に見せかける 未だ生きている人物を死んだように見せかけ、のちに殺害する ドアの鍵が内側から閉じられているように見せかける鍵を鍵穴に差し込んだまま細工をする 蝶番を外す 差し金に細工をする 仕掛けによりカンヌキや掛け金を落とす 隠し持った鍵を、扉を開けるためガラスなどを割ったときに手に入れた振りをする 外から鍵を掛け鍵を中に戻す クレイトン・ロースンは『帽子から飛び出した死』(1938)の13章「脱出方法」で、カーのものをほぼ踏襲する形で密室講義を書き、新たに「死体発見時に犯人が室内にいる場合」を加えている。 ディクスン名義の『孔雀の羽根』(1937)でヘンリー・メリヴェール卿は、犯人が密室を生成する動機について語り、四つを挙げている。
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