カメラとの連動方式による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 08:04 UTC 版)
「露出計」の記事における「カメラとの連動方式による分類」の解説
非連動式 単体露出計をそのままカメラに組み込んだもので、実際に設定したシャッター速度や絞りには連動せず、露出計算専用のシャッター速度目盛り・絞り目盛りを持つ。最も原始的な内蔵露出計である。 ライトバリュー式 LV式と略されることもある。基本的に非連動式露出計と同じものだが、フィルム感度・シャッター速度・絞りの組み合わせからライトバリューを表示する仕掛けがある。カメラのシャッター速度設定部・絞り設定部にもライトバリューを表示する仕掛けがあり、両者の数字を一致させると適正露出になる。 半連動式 カメラのフィルム感度とシャッター速度、あるいはフィルム感度と絞りにのみ連動し、適正絞り値またはシャッター速度を表示する方式。前者は絞りと連動させることが難しかったレンジファインダーカメラや初期の一眼レフカメラに、後者は初期の絞り優先AEカメラのマニュアルモード用によく用いられた。また、上記の着脱式露出計は、ほとんどの場合シャッターダイヤルにのみ連動しているため、半連動式露出計の一種でもある。 追針連動式 ライトバリュー式の発展型で、ライトバリューを数字の代わりに追針と呼ばれる指針で表示する。追針はカメラボディに設定されているシャッター速度・絞り・フィルム感度と連動しており、露出計の数値を示す露出計指針と重ねて表示される。追針を露出計指針に重ねると適正露出となる。完全な両連動露出計のひとつである。露出計は電気的には単体露出計であるため信頼性は高いが、複雑な機械連動機構が必要になるため、あまり搭載されなかった。この連動方式を採用している代表的なカメラにミノルタのSR-T101などが挙げられる。 定点合致連動式 ゼロメソッド式とも呼ばれる、完全な両連動露出計である。露出計指針そのものをフィルム感度・シャッター速度・絞り値に連動させ、指針が中央の定点にあったときに適正露出になる方式である。露出計とフィルム感度・シャッター速度・絞りの連動は擦動抵抗(可変抵抗器の一種)を使う場合が多いが、TTL絞り込み測光式カメラでは実際に絞りを絞り込むことで光学的に連動させる。また旧式の一眼レフカメラの場合、フィルム感度・シャッター速度と露出計は機械的に連動させる場合が多い。構造が追針連動式に比べ簡単にできるため、自動露出が普及するまで両連動露出計を装備したカメラのほとんどがこの方式であった。この方式の連動露出計を世界で初めて搭載したカメラは1958年発売のマミヤ・エルカとミノルタ・オートワイド(同時発売)である。 また現在のカメラでは、シャッター速度・絞り・フィルム感度等をデジタル通信によって連動させているものがほとんどである。 自動露出式 AEまたはEEとも呼ばれる。カメラが露出計の算出結果から自動的に絞りやシャッター速度を設定する方式。最初の製品はコダックが1938年に発売したスーパーコダック620である。詳細は「AEカメラ」を参照
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