カサゴ目・コチ亜目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 09:36 UTC 版)
マゴチ、メゴチ、ワニゴチ、ウバゴチなどはカサゴ目・コチ亜目に分類される。 カサゴ目 Scorpaeniformesコチ亜目 Platycephaloideiアカゴチ科 Bembridae - アカゴチ ウバゴチ科 Parabembridae - ウバゴチ ヒメキチジ科 Plectrogehiidae - ヒメキチジ、バラハイゴチ コチ科 Platycephalidae - マゴチ、イネゴチ、メゴチ、ワニゴチ、エンマゴチなど多数コチ属 PlatycephalusPlatycephalus fuscus G. Cuvier, 1829 (Dusky flathead) Platycephalus indicus (Linnaeus, 1758) (Bartail flathead) Platycephalus speculator Klunzinger, 1872 (Yank flathead) メゴチ属 SuggrundusSuggrundus cooperi (Regan, 1908) Suggrundus macracanthus (Bleeker, 1869) (Large-spined flathead) Suggrundus meerdervoortii (Bleeker, 1860) ハリゴチ科 Hoplichthyidae - ソコハリゴチ、ナツハリゴチ、イトハリゴチなど これらは口が大きく、上顎より下顎が突き出ている。頭部は皮膚が薄く骨板が発達していて、各所に小さなとげがある。体表は粘液が少なく、ザラザラしている。雄性先熟の性転換をおこなうので、オスよりもメスのほうが大きい。1mほどになる大型種を含むのはこちらの分類群である。 マゴチ Platycephalus sp. 全長は最大1mほどになる大型種。頭部はシャベルのように左右に平たく、下顎の先端が丸い。胸びれに小さな褐色の斑点がある。西日本の海岸近くの砂泥底に生息する。夏が旬で高級食材として扱われ、釣りの対象としても人気がある。日本には他にヨシノゴチというよく似た種類も分布する。Platycephalus indicus (Linnaeus, 1758) 全長1mほどになる大型種。地中海、インド洋、熱帯太平洋に分布し、日本では奄美大島以南の南西諸島で見られる。マゴチは従来この魚と同一種とされてきたが、研究が進んだ結果西日本近海のマゴチは別種とされた。 イネゴチ Cociella crocodila (Tilesius, 1812) 全長50cmほど。マゴチやメゴチに似るが第一背びれの縁が黒いこと、目の下の隆起線上に3本の棘があることなどで区別する。西日本から東シナ海にかけての沿岸に分布する。 メゴチ Suggrundus meerdervoortii (Bleeker, 1860) 全長25cmほど。頭部には小さなとげや突起がある。マゴチやメゴチに似るが第一背びれの後半部が黒いこと、目の下の隆起線上に4本以上の棘があることなどで区別する。西日本から南西諸島、台湾まで分布し、沿岸域の砂泥底に生息する。 なお、釣り人の間ではスズキ目・ネズッポ亜目のネズミゴチなどを「メゴチ」と呼ぶことが多い。 ワニゴチ Inegocia guttata (Cuvier, 1829) 全長60cmほどになる大型種。マゴチに比べて吻が細長く、和名のとおりワニにも似た頭部をしている。西日本から南シナ海にかけて分布し、沿岸域に生息する。 エンマゴチ Cymbacephalus beauforti (Knapp, 1973) 全長60cmほどになる大型種。ワニゴチに似るが目の後ろがくぼみ、皮膚が房状に変化した突起が頭部に多くついている。伊豆諸島以南の西太平洋熱帯域に分布する。 ウバゴチ Parabembras curta (Temminck et Schlegel, 1843) 全長30cmほど。頭部は左右に平たいが、尾部はふつうの魚のように上下に平たい。全身が赤く、尻びれに3本の棘条が発達する。西日本の太平洋側から南シナ海にかけて分布し、やや深い海に生息する。
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