カエサル家とは? わかりやすく解説

カエサル家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/23 02:22 UTC 版)

カエサルが戦地で鋳造したデナリウス銀貨。

カエサル家 (ラテン語: Iulii Caesares) は、古代ローマの中の家族名(コグノーメン)のひとつ。ユリウス氏族に属する。

2つの家系に分かれていると考えられており、ガイウス・ユリウス・カエサルのそれと、マルクス・アントニウスの妻に連なるそれとがあり、それぞれ別のトリブス(選挙区)に登録されていたという。家族からは紀元前157年に最初の執政官を出しており、恐らくその頃から、ユリウス氏族はアイネイアースの息子アスカニウス(ユルス)の子孫であると喧伝し始めたのではないかと考えられ、そのことはウェルギリウスの『アエネーイス』によって有名になった[1]

由来

この名前の由来については、『ローマ皇帝群像』が、いくつかの説を挙げている。

いずれも初めてカエサルの名を得た人物に関するもので、

  • ベルベル系であるマウレタニア人の言葉で「カエサイ」と呼ばれていたゾウを倒したためそう呼ばれるようになったとするもの。
  • あるいはこの人物は母親の腹を「切り開いて」(caeso)生まれたからとするもの(帝王切開)。
  • 生まれた時から「豊かで長い髪」(caesaries)が生えていたためとするもの。
  • 「灰色の目」(oculi caesii)をしていたためとするもの。

以上4つの説を紹介している。

人物


末裔

現在のスイス領内に発祥したドイツ系貴族の家系であり、マリア・テレジアを輩出したハプスブルク家はカエサル家の末裔を自称している。

関連項目

出典

  1. ^ Taylor, p. 10.
  2. ^ Taylor, p. 11.
  3. ^ Rotondi, p. 338.

参考文献

  • Giovanni Rotondi (1912). Leges publicae populi romani. Società Editrice Libraria 
  • T. R. S. Broughton (1951, 1986). The Magistrates of the Roman Republic Vol.1. American Philological Association 
  • T. R. S. Broughton (1952). The Magistrates of the Roman Republic Vol.2. American Philological Association 
  • Lily Ross Taylor (1957). “The Rise of Julius Caesar”. Greece & Rome (Cambridge University Press) 4 (1): 10-18. JSTOR 641006. 

カエサル家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 16:01 UTC 版)

ユリウス氏族」の記事における「カエサル家」の解説

セクストゥス・ユリウス・カエサル紀元前208年シキリア担当プラエトル ルキウス・ユリウス(・カエサル?):紀元前183年ガリア・キサルピナ担当プラエトル ルキウス・ユリウス(・カエサル?):恐らく『博物誌』で触れられている紀元前166年プラエトル・ウルバヌス ルキウスセクストゥスセクストゥス・ユリウス・カエサル (紀元前157年執政官) セクストゥスルキウス・ユリウス(・カエサル?):紀元前129年ファレルナ区の元老院議員 セクストゥス・ユリウス・カエサル紀元前123年プラエトル・ウルバヌス ルキウス?ガイウスセクストゥス・ユリウス・カエサル (紀元前91年執政官) セクストゥスルキウスルキウス・ユリウス・カエサル (紀元前90年執政官)ルキウス・ユリウス・カエサル (紀元前64年の執政官) ルキウスガイウス・ユリウス・カエサル・ストラボ(・ウォピスクス):紀元前90年アエディリス・クルリス ガイウスガイウス・ユリウス・カエサル:紀元前92年頃のプラエトル。靴を履いていて突然死んだと言われるカエサルの父ガイウス・ユリウス・カエサル紀元前44年永久独裁官ガイウス・ユリウス・カエサル初代皇帝アウグストゥス ルキウス・ユリウス・カエサル紀元前47年小カト配下のプロクァエストル セクストゥス・ユリウス・カエサル紀元前47年のプロクァエストル・プロ・プラエトレ。カエサルの下シリア属州で戦う ルキウスグナエウス・ユリウス(・カエサル?):紀元前47年頃のクァエストル

※この「カエサル家」の解説は、「ユリウス氏族」の解説の一部です。
「カエサル家」を含む「ユリウス氏族」の記事については、「ユリウス氏族」の概要を参照ください。

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