個人名の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/05 14:28 UTC 版)
古代ローマ人の名前は地位や養子縁組などで変わることも多かった。例として以下に初代皇帝アウグストゥスの名前の変遷と、その内容を示す(上段は古代ローマ時代の表記、中段は現代における古典ラテン語での表記、下段はおおよその意味である)。 紀元前63年、ガイウス・オクタウィウス・トゥリヌスとして誕生。 C·OCTAVIVS·C·F·THVRINVS Gaius Octavius Gaii filius Thurinusオクタウィウス氏族のガイウス、ガイウスの子、都市トゥリオイを制覇せし者 紀元前44年、カエサル暗殺。遺言により養子となり、その名を受け継ぐ(養父との区別のため、後世の歴史家からはオクタウィアヌスと呼ばれる)。 C·IVLIVS·C·F·CAESAR·OCTAVIANVS Gaius Julius Gaii filius Caesar Octavianusユリウス氏族カエサル家のガイウス、ガイウスの子、旧氏族名オクタウィウス 紀元前42年、カエサルの神格化(en:Apotheosis)に伴い改名。 C·IVLIVS·DIVI·F·CAESAR·OCTAVIANVS Gaius Julius Divi filius Caesar Octavianusユリウス氏族カエサル家のガイウス、神の子、旧氏族名オクタウィウス 紀元前31年、最高司令官を意味するインペラトルを名前に組み込む。 IMP·C·IVLIVS·DIVI·F·CAESAR·OCTAVIANVS Imperator Gaius Julius Divi filius Caesar Octavianusユリウス氏族カエサル家のガイウス、最高司令官にして神の子、旧氏族名オクタウィウス 紀元前27年、元老院から「アウグストゥス(尊厳者)」の称号を贈られる。 IMP·CAESAR·DIVI·F·AVGUSTVS Imperator Caesar Divi filius Augustus最高司令官カエサル、神の子アウグストゥス
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