オール (紋章学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/05 02:46 UTC 版)
オール(英: Orle、仏: Orle)は、紋章学において、ボーデュアのようにシールド又はフィールドの縁に従ってフィールドを囲むチャージである。ボーデュアとの違いは、オールの外側の線とシールドの外縁の間に背景のフィールドが見えることである[1]。単独で使われることは滅多になく、オーディナリーの中でもサブオーディナリーに分類される[2]。
解説
語源
英語のオールという単語は、俗ラテン語の ōrulus を語源とし、中期フランス語で「縁」又は「端」を意味する言葉となり、16世紀後半ごろに英語に取り入れられた[3]。
オールの幅
オールは、ボーデュアのおよそ半分の幅を持つ[1]。ボーデュアの幅がシールドの約6分の1程度であるから、約12分の1ということになるが、これよりももっと細く描かれることも多く、マーシャリングが進むとほとんど線にしか見えないほど細く描かれることもある。
紛らわしい例
紋章の図だけ見るとオールと見間違えてしまう紛らわしい例がある。エスカッシャンにボーデュアの中にインエスカッシャンを配置した場合で、右図のような紋章になる[1]。しかし、紋章は図柄で定義されるのではなく、紋章記述によって定義されるため、冒頭の図と右図は見た目は似ていても異なる紋章として扱われることに注意しなければならない。
オールに関する用語
- イン・オール (in orle)
- エスカッシャンの縁に沿って複数のチャージをオールを配置する位置に等間隔に並べることを指す。しかし、実際にはボーデュアが置かれる位置に近いため少々紛らわしい。イン・オールのようにボーデュアの上にチャージを重ねるボーデュア・セミーは、ボーデュアがなくても成り立つイン・オールと異なるので明確に区別されなければならない。なお、イン・オールが正しい記述であるが、しばしばボーデュア・セミーのように an orle of (charge name) という記述も見られる[1]。
脚注
- ^ a b c d Fox-Davies, Arthur Charles (May 2007). Jhonstonl, Graham. ed (英語). A Complete Guide to Heraldry. New York: Skyhorse Publishing, Inc.. pp. pp.141-142. ISBN 1-60239-001-0.
- ^ Slater, Stephen (1999, 2004) (英語). THE COMPLETE BOOK OF HERALDRY. London, UK: Hermes House. pp. p.78. ISBN 0-681-97054-5.
- ^ 小学館ランダムハウス英和大辞典第二版編集委員会 (1993-11-19). ランダムハウス英和大辞典 (第2版 ed.). 小学館. ISBN 4095101016.
関連項目
外部リンク
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「オール (紋章学)」の例文・使い方・用例・文例
- オールA, 全優
- オールを上手にこぐ
- 8本のオールを備えている
- オールスターキャスト
- 彼女の成績はオールAだった
- 先輩は営業から経理までこなすオールマイティな人物だ。
- オールバックはサラリーマンの印象を抱く。
- 私は大学生の頃、オールラウンドのサークルに所属していました。
- この本はピクトグラムのクレオール化について書かれている。
- 彼女はオールドミスの女教師だ。
- 学者たちはウィナー・テイク・オールの現象がこの社会で起こっていることを確認した。
- エストリオール製剤の副作用は下記の通りです。
- あのアスリートはオールラウンドな人だ。
- 人事課は、彼女を評価するために、オーバーオールレイティング法を採った。
- 彼は髪をオールバックにしていた。
- 彼の通信簿はオールAだよ。
- 第二に、いくつかのクリオールはそれ自体独立した「国語」となるかもしれない。
- 記者:私はオールボールについて読みました。
- 英語の試験では、彼女はオールAとは言わないまでも、いつも良い点をとる。
- モントリオールで報道陣と会見したワレサ氏は、東ドイツ指導部の交代は、旧体制の保守派指導者らが歴史の流れに取り残されたために起きた、と述べました。
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