エヴリシング_(メアリー・J._ブライジの曲)とは? わかりやすく解説

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エヴリシング (メアリー・J. ブライジの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/01 06:23 UTC 版)

エヴリシング
メアリー・J. ブライジシングル
初出アルバム『シェア・マイ・ワールド
リリース
規格 CDシングルマキシシングル
録音 1996年、Flyte Tyme Studios, Edina, MN
ジャンル R&Bバラードソウル
時間
レーベル MCAレコード
作詞・作曲 ジャム&ルイス
リンダ・クリードトム・ベル中村八大
ジェームス・ブラウンジョン・“ジャボ”・スタークス英語版フレッド・ウェズリー
プロデュース ジャム&ルイス
チャート最高順位
メアリー・J. ブライジ シングル 年表
アイ・キャン・ラヴ・ユー feat. リル・キム」(I Can Love You)
(1997年)
エヴリシング」(Everything)
(1997年)
「ミッシング・ユー」(Missing You)
(1997年)
ミュージックビデオ
Mary J. Blige - Everything (Official Music Video) - YouTube
ミュージックビデオ
Everything (Live) - YouTube
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エヴリシング」(Everything)はメアリー・J. ブライジのシングル。3rdアルバム『シェア・マイ・ワールド』(Share My World)から3枚目のシングルとして1997年8月に発売された[注釈 1]。メアリーのボーカルの「陽」と「陰」の両面を覗かせるこの曲は好セールスのヒット作となり[2][3]ビルボード・R&Bチャート(Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs)で5位を獲得した[3][4][2]全英シングルチャート(UK Singles Chart)でも6位の記録でイギリスにおけるメアリーのシングル初のトップ10入りを果たし[5]、それまでストリート色の強かったメアリーのイメージに新たな展開をもたらした楽曲の一つとなった[3]

楽曲制作とプロデュースは、ジャム&ルイス(ジミー・ジャムとテリー・ルイスのコンビ)が担当している[3][2][1][4]。バックボーカル含めすべてのボーカルをメアリー・J. ブライジが歌い、ギターはマイク・スコット英語版が担当している[3][2]

楽曲構成

「エヴリシング」の曲の基調となっているのは、スタイリスティックス1971年のヒット・バラード「ユー・アー・エヴリシング」(You Are Everything) である[3][2][1][4]。この曲はダイアナ・ロスマーヴィン・ゲイのデュエット・カバー曲(1974年)でも知られるスタンダード・ナンバーであるが、その「ユー・アー・エヴリシング」のサビのフレーズの「You are everything, and Everything is you」(君がすべてで、すべてが君だ)のメロディー・ラインをサンプリングし、イントロや歌詞も引用している[3][2][1]

また、ジェームス・ブラウン1973年のナンバー「ペイバック」(The Payback)のドラム・ビートをサンプリングし、出だしのAメロは、坂本九1963年(アメリカ発売年)のヒット曲「上を向いて歩こう」(Sukiyaki)のメロディーラインの一部を採用している[3][2][1][4]。この中村八大の作曲したオリジナル・ナンバー「上を向いて歩こう」は、テイスト・オブ・ハニー1981年のカバー「すきやき」(Sukiyaki)の東洋風アレンジでも知られており、「エヴリシング」ではどちらかというとテイスト・オブ・ハニー版の方のテンポやイメージに近いものとなっている[2]

トラック・リスト

日本版CD マキシシングル
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
1. 「エヴリシング Everything(ラジオ・エディット Radio Edit)    
2. 「ラヴ・イズ・オール・ウィ・ニード Love Is All We Need(D.Y.M.K. クラブ・ミックス DYMK Club Mix)    
3. 「エヴリデイ Everyday    
4. 「エヴリシング everything(フル・クルー・クラブ・ミックス Full Clue Club Mix)    


  • 1曲目の「エヴリシング」は、アルバム『シェア・マイ・ワールド』(Share My World)のオリジナル収録曲(4:58)より短いラジオ・エディット・バージョンである[1]
  • 2曲目の「ラヴ・イズ・オール・ウィ・ニード」(Love Is All We Need)のオリジナルも『シェア・マイ・ワールド』収録曲であるが、このD.Y.M.K. クラブ・ミックス・バージョンは、マーク ・ピッチオッティ英語版によるリミックスである[1]
  • 3番目の「エヴリデイ」(Everyday)は、ディアンジェロアンジー・ストーンの作詞・作曲、プロデュースによるものである[1]。このメアリー歌唱の「エヴリデイ」はアルバム未収録の幻の楽曲となっている[1]。この曲はその後アンジー・ストーン本人でリリースされた。

チャート記録

チャート(1997) 最高位
ヨーロッパ「ユーロ・シングルチャート」(Eurochart Hot 100) 23[6]
アイスランド「アイスランド・トップ40」(Íslenski Listinn Topp 40) 36[7]
オランダネーダラントス・トップ40」(Tipparade) 6[8]
オランダ「シングル・トップ100」(Single Top 100) 62
ニュージーランドRIANZ」 (Recorded Music NZ) 13
スコットランドスコットランド・チャート」(Scottish ChartsOfficial Charts Company) 31[9]
イギリスUKシングルチャート」(UK Singles ChartOfficial Charts Company) 6[5]
イギリス「UK R&Bシングルチャート」(UK R&B ChartOfficial Charts Company) 3[10]
アメリカ「ホット100・シングルチャート」(Billboard Hot 100) 24[11]
アメリカ「ホットR&B/ヒップホップ・シングルチャート」(Billboard Hot R&B/Hip-Hop Songs) 5

リミックス・バージョン

  • フル・クルー・クラブ・ミックス (Full Clue Club Mix)[12]
    • イギリスのR&Bプロデューサー・Full Crewによるミックス。
  • So So Def リミックス (So So Def Remix)[13]
  • クラシック・クラブ・ミックス (Classic Club Mix)[14]
  • リップル・ミックス (I Don't Know What It Is But It Sure Is Funky)[13]
    • ロドニー・ジャーキンスのプロデュースによるリップル英語版の曲「アイ・ドント・ノウ・ホワット・イット・イズ・バット・イット・シュア・イズ・ファンキー」(I Don't Know What It Is But It Sure Is Funky)のサンプリング・ミックス。
  • クワイエット・ミックス (The Quiet Mix)[13]
    • マリク・ペンドルトンによるミックス。
  • カーティス&ムーア・ボーカル・ミックス (Curtis & Moore Vocal Mix)[12]
    • 2002年のリミックス・アルバム『ダンス・フォー・ミー』 (Dance for Me)に収録されている。
  • ジャズ・ミックス (Jazz Mix)

ノミネート

他の楽曲へのサンプリング

出典は[15]

  • ビジー・シグナル英語版「イッツ・オール・ビコーズ・オブ・ユー」(It's All Because Of You feat. Tami chynn)(2005年) - アルバム『Throw Back Giggy Riddim』に収録。
  • ヤング・M.A英語版「サマー・ストーリー」(Summer Story)(2016年)
  • B-Lovee英語版「マイ・エヴィリシング」(My Everything)(2021年)- アルバム『My Everything』に収録。
  • ビジー・バンクス (Bizzy Banks)「マイ・エヴィリシング・フリースタイル」(My Everything Freestyle)(2021年)
  • ビッグ・YBA (Big YBA)「マイ・エヴィリシング・リミックス」(My Everything Remix)(2022年)
  • リコ・カルテル (Rico Cartel)「マイ・エヴィリシング」(My Everything)(2021年)
  • 917 Rackz「ホワット・Nyc・サウンズ・ライク」(What Nyc Sounds Like)(2022年)
  • IamDerby「テイク・ミー・アウェイ」(Take Me Away)(2022年) - アルバム『The Samples Volume 4: Love Injunction’s』に収録。

脚注

注釈

  1. ^ マキシシングルの帯では2枚目のシングルとなっているが[1]、実際には1997年3月リリースの先行シングル「ラヴ・イズ・オール・ウィ・ニード」(Love Is All We Need))があり、それが1枚目となるので「エヴリシング」は3枚目となる。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i エヴリ 1997
  2. ^ a b c d e f g h バラッズ 2000
  3. ^ a b c d e f g h シェア 2015
  4. ^ a b c d メアリー 1999
  5. ^ a b Mary J Blige|full Official Chart History”. Official Charts. 2023年1月18日閲覧。
  6. ^ “Music & Media: Eurochart Hot 100”. Music & Media. https://www.americanradiohistory.com/Archive-Music-and-Media/90s/1997/MM-1997-08-30.pdf 2019年6月24日閲覧。. 
  7. ^ (アイスランド語) Íslenski Listinn Topp 40 (NR. 237 Vikuna 4.9. '97 - 11.9. '97). Dagblaðið Vísir. http://timarit.is/files/12662453.pdf#navpanes=1&view=FitH 2019年7月24日閲覧。. 
  8. ^ Mary J Blige - Everything” (Dutch). top40.nl. 2019年7月24日閲覧。
  9. ^ Official Scottish Singles Sales Chart Top 100”. Official Charts Company. 2019年7月24日閲覧。
  10. ^ Official R&B Singles Chart Top 40”. officialcharts.com. 2019年7月24日閲覧。
  11. ^ Mary J. Blige”. Billboard. 2023年1月18日閲覧。
  12. ^ a b Mary J. Blige–Everything”. Discogs. 2019年7月28日閲覧。
  13. ^ a b c Mary J. Blige–Everything”. Discogs. 2019年7月28日閲覧。
  14. ^ Mary J. Blige–Everything”. Discogs. 2019年7月28日閲覧。
  15. ^ Mary J. Blige-Everything「Songs That Sample Everything」(Genius)

参考資料

  • (1997年8月) メアリー・J. ブライジ『エヴリシング』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. ユニバーサルビクター (MVCE-12003).
  • (1997年4月) メアリー・J. ブライジ『シェア・マイ・ワールド』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. MCAビクター株式会社 (MVCE-24009).
  • (2015年11月) メアリー・J. ブライジ『シェア・マイ・ワールド』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. ユニバーサル・ミュージック株式会社 (UICY-77599). - 限定盤
  • (1998年7月) メアリー・J. ブライジ『ザ・ツアー』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. MCAビクター (MCAD-11848). - 輸入盤
  • (1999年8月) メアリー・J. ブライジ『メアリー』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. ユニバーサル・ミュージック株式会社 (MVCA-24168).
  • (2000年12月) メアリー・J. ブライジ『バラッズ』のアルバム・ノーツ [ライナーノーツ]. ユニバーサル・ミュージック株式会社 (UICC-1009).

外部リンク




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