アルジェリア航空とは? わかりやすく解説

アルジェリア航空

(エア・アルジェリア から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/04 13:28 UTC 版)

アルジェリア航空
الخطوط الجوية الجزائرية
IATA
AH
ICAO
DAH
コールサイン
Air Algerie
設立 1947年
ハブ空港 ウアリ・ブーメディアン空港
マイレージサービス Air Algerie Plus
会員ラウンジ Marhaba lounge
保有機材数 56機(10機発注中)
就航地 57都市
本拠地 アルジェリア アルジェ
代表者 M.T.Benouis
外部リンク http://www.airalgerie.dz/
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エアバスA330-200型機

アルジェリア航空(アルジェリアこうくう、Air Algérie)は、アルジェリアアルジェを本拠地とする航空会社。 アラブ航空会社機構加盟航空会社の一つ。

概要

1947年、フランス領だった時期に設立された。エールフランスも出資していたが、アルジェリア独立の翌年にあたる1963年以降、アルジェリア政府が株式を徐々に取得、1974年には政府出資100%となったことで、事実上の国営航空会社となった。かつてはソナトラックとの合弁でタッシリ航空にも出資していた。2007年現在、アフリカでは4位の規模をもつ航空会社となっている。

国内の28都市を結ぶ国内線の他、28カ国39都市に乗り入れているが、アルジェリアの歴史的経緯からフランスをはじめとするヨーロッパ各国や中近東エリアが主となっている。アフリカ各国への乗り入れは隣接国への乗り入れが中心である。

2007年6月15日より同社初の大西洋路線としてカナダモントリオール)への路線を開設し、その後中華人民共和国北京)への乗り入れを開始した。北京への乗り入れは、同社では初のアジアへの路線展開となる。 またアメリカ合衆国ニューヨーク)への乗り入れも計画している。

このほか、航空連合スカイチーム」への加盟計画がある。

2021年9月、フランスとアルジェリアの間で麻薬を輸送していたスチュワードの1人が逮捕された後、国営企業は規則を強化した。

保有機材

運航機材

アルジェリア航空 運航機材(2025年3月現在)[1]
機材 運用機数 発注機数 座席数 備考
B PY Y
ATR72-500 12 66 66
- - 70 70
ATR72-600 3 68 68
エアバスA330-200 8 14 22 196 232
18 14 219 251
エアバスA330-900 - 5[2] 未定 2025年以降受領[3]
エアバスA350-1000 - 2[2] 未定
ボーイング737‐600 5 - 16 85 101
ボーイング737‐700C 2 - 8 104 112
ボーイング737-800 25 - - 48 114 162
ボーイング737MAX9 - 8 未定 2027年以降受領[4]
貨物機
ボーイング737‐800BCF 1 - 貨物
ロッキードL-100‐30T 1 - 貨物
57 15

退役済機材

他社からのリース機材も含む。他社からのリース機材は、自社カラーへの塗り直しが行われるケースと、リース元の機体塗装を残して使用するケース(航空雑誌などで「ハイブリッド塗装」と呼ばれている)があった。

主な事故

  • 1960年5月19日、パリ・オルリー空港付近で、私有飛行機との空中衝突事故が発生した。私有機は衝撃で完全に破壊された。アルジェリア航空の航空機は、ジェットエンジンが飲み込まれた破片のために炎上したが、着陸に成功した。乗客32名と乗務員7名のうち1名が死亡した[5]
  • 1967年4月11日、ダル・エル・ベイダ空港からタマンラセット空港へ向かっていたダグラスDC-4(登録番号7T-VAU)が、着陸進入中にタマンラセット近くのサハラ砂漠の丘に墜落し、乗客33名と乗員6名全員が死亡した[6]
  • 1969年7月26日、電気系統の故障によって、飛行中の機体で火災が発生し、すぐに炎に包まれて墜落し、乗客30人と乗組員7人全員が死亡した[7]
  • 1979年1月24日、ブッゲネ・ベン・アリ・ロトフィ空港の手前15kmで航空機が墜落し、搭乗していた乗客20人のうち14人が死亡した。3人の乗組員は生存し、これは高度計の故障のせいだとしたが、調査でパイロットエラーだとされた[8]
  • 1994年12月21日、イースト・ミッドランズ空港からコヴェントリー空港に向かっていた貨物仕様のボーイング737-200型機が、目的地空港の滑走路から1.7km手前で墜落し、搭乗していた5人の乗組員が死亡した[9]
  • 2003年3月6日、アルジェリア航空6289便は、アグナール・ハジ・ベイ・アハモク空港を離陸した直後にエンジン故障により墜落し、乗客96名と乗員6名全員が死亡した。生存者は1人だけだった[10]
  • 2006年8月13日、アルジェリア航空2208便(ロッキードL-100ハーキュリーズ)がイタリアのピアチェンツァ近くで墜落し、3人の乗組員が死亡した。自動操縦に問題が発生し、パイロットは飛行機の制御を失っていた[11]
  • 2014年7月24日に墜落事故を起こした。

脚注

  1. ^ OUR FLEET” (英語). Air Algérie. 2019年10月3日閲覧。
  2. ^ a b https://web.archive.org/web/20230707122401/https://www.airbus.com/en/newsroom/press-releases/2023-06-air-algerie-orders-five-a330-900s-and-two-a350-1000s
  3. ^ “Air Algérie orders A330neo, A350s” (英語). ch-aviation. https://www.ch-aviation.com/portal/news/128286-air-algrie-orders-a330neo-a350s 2025年3月4日閲覧。 
  4. ^ Aviacionline. “Air Algérie finalises order for eight Boeing 737 MAX 9” (スペイン語). Aviacionline | Aviacionline es el sitio de aviación en español más leído del mundo. Presenta noticias de aerolíneas, aviones, aeropuertos, y demás.. 2025年3月4日閲覧。
  5. ^ Ranter, Harro. “Accident Sud Aviation SE-210 Caravelle IA F-OBNI, Thursday 19 May 1960”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  6. ^ Ranter, Harro. “Accident Douglas DC-4 7T-VAU, Tuesday 11 April 1967”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  7. ^ Ranter, Harro. “Accident Sud Aviation SE-210 Caravelle VI-N 7T-VAK, Saturday 26 July 1969”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  8. ^ Ranter, Harro. “Accident Nord 262A-44 7T-VSU, Wednesday 24 January 1979”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  9. ^ Ranter, Harro. “Accident Boeing 737-2D6C 7T-VEE, Wednesday 21 December 1994”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  10. ^ Ranter, Harro. “Loss of control Accident Boeing 737-2T4 7T-VEZ, Thursday 6 March 2003”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。
  11. ^ Ranter, Harro. “Accident Lockheed L-100-30 Hercules 7T-VHG, Sunday 13 August 2006”. asn.flightsafety.org. 2025年3月4日閲覧。

参考文献

外部リンク





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