アメリカ体操連盟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 05:34 UTC 版)
「アメリカ体操連盟性的虐待事件」の記事における「アメリカ体操連盟」の解説
アメリカ体操連盟の首脳陣がNに関する懸念を選手から聞き知ったのは2015年の6月のことであると同連盟は述べている。調査の結果、2015年7月ナサールは解雇処分を受け、FBIに通報された。2017年5月、アメリカ体操連盟の代表スティーブ・ペニーは、彼の過失を批判し解任を求める声の中辞任した。 事件に応答し、アメリカ体操連盟は同組織の方針や慣行を批判する目的で雇用した調査員による2017年6月の報告書に基づき、改革に着手した。一例として、アメリカ体操連盟のメンバーは、性的不品行の疑惑は全て、司法当局とUS Center for SafeSportへの報告が求められるようになった。 ナサールによる性的暴行の申し立ての取り扱いに関し、体操連盟は批判を浴びてきた。インディアナポリス・スターが報告した2016年の調査によれば、アメリカ体操連盟の首脳陣がコーチによる性的暴行の申し立てを却下し、関係当局への通報を怠るのは日常的な事であった。アメリカ合衆国上院議員らは、2015年にナサールの性的暴行への申し立てを体操連盟が初めて知ってからナサールを当局へと通報するまでに5週間経過したことに対し、体操連盟の指導能力を批判した。2017年に開かれた、若い運動選手を性的暴行から守るための公聴会にアメリカ体操連盟が出席しなかったことに対しニューヨークタイムズのジュリエット・マツーラは批判的であり、彼女は連盟が事件における自身の役割について未だ謝罪していないことを特に言及している。2回のオリンピック出場経験を持つアリー・レイズマンもアメリカ体操連盟の事件への対応に批判的であり、連盟の元代表であるペニーが受け取った100万ドルと報道される退職金があれば被害を受けた選手を援助するための計画を作成することが出来たであろうに、と述べている。 性的暴行事件の渦中で、アメリカ体操連盟はP&G、ケロッグ、アンダーアーマー、ザ・ハーシー・カンパニー、AT&Tなど幾つかの大きな協賛企業を失った。 2018年1月、アメリカ体操女子代表チームの元ナショナルトレーニングセンターであり、ナサールが多くの選手に性的暴行を行った現場でもあるKarolyi Ranchに対し、アメリカ体操連盟は公式に提携を打ち切った。2018年1月22日は体操連盟の理事会から3名の理事が辞任した。2018年1月24日のナサールの量刑手続きに引き続き、アメリカオリンピック委員会は、体操連盟の残りの理事に対し辞任を要求し、この要求に応じない場合には理事会の解体措置を取るとする公開書簡を公表した。委員会はまた、事件に関して第三者による調査を開始したとも発表した。
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