アカウキクサイベントとは? わかりやすく解説

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アカウキクサイベント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/11 08:54 UTC 版)

アカウキクサイベント(Azzola Event)は、始新世中期に発生したと仮定される事象[1]で、4900万年前、シダ科の淡水植物アカウキクサが北極圏で大量発生したという仮説。死骸は水流のない海底に沈み堆積物として残る。これによる二酸化炭素濃度の低下は地球の温室効果状態を緩和し、カメやヤシが生殖していた北極の温度を大幅に下げた。


  1. ^ a b c “Episodic fresh surface waters in the Eocene Arctic Ocean”. Nature 441 (7093): 606–609. (2006). Bibcode2006Natur.441..606B. doi:10.1038/nature04692. PMID 16752440. 
  2. ^ Waddell, L.M.; Moore, T.C. (2008). “Salinity of the Eocene Arctic Ocean from oxygen isotope analysis of fish bone carbonate”. Paleoceanography 23 (1): n/a. Bibcode2008PalOc..23.1S12W. doi:10.1029/2007PA001451. https://deepblue.lib.umich.edu/bitstream/2027.42/95320/1/palo1410.pdf. 
  3. ^ Pearson, P.N.; Palmer, M.R. (2000). “Atmospheric carbon dioxide concentrations over the past 60 million years”. Nature 406 (6797): 695–699. Bibcode2000Natur.406..695P. doi:10.1038/35021000. PMID 10963587. 
  4. ^ Belnap, J. (2002). “Nitrogen fixation in biological soil crusts from southeast Utah, USA”. Biology and Fertility of Soils 35 (2): 128–135. doi:10.1007/s00374-002-0452-x. https://zenodo.org/record/1232763. 


「アカウキクサイベント」の続きの解説一覧

アカウキクサ・イベント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 08:14 UTC 版)

アカウキクサ属」の記事における「アカウキクサ・イベント」の解説

アカウキクサ・イベント(英語版)とは、今からおよそ4900万年前にアカウキクサ北極海爆発的に発生したことで、気温大きく低下したとする仮説である。この仮説は、始新世初期には3500 ppm ほどであった二酸化炭素濃度が、アカウキクサ・イベント(北極海上でアカウキクサ大量発生)により 650 ppmまで減少したとする主張である。この仮説は、北極海盆などの海底堆積物からアカウキクサ化石発見されていることなどに基づいて推測されているが、周辺三角州ラグーン生育していた個体流入したとする反対意見もある。以下、アカウキクサ・イベントの概要について述べる。 始新世の頃には、北極海周り大陸囲まれ内海となっており、塩分濃度が非常に高くなっていた。そのため、周囲河川などから流入する淡水は、塩分濃度の高い北極海海水と混ざらず、淡水混濁層(英語版)が形成され海水表面淡水の層が出来ていた。また当時北極海周辺の気候温暖であり、1日日照時間夏期で約20時間冬期でも約12時間以上あった。このような環境アカウキクサ繁殖にとって適しており、2,3日でバイオマス個体重量)を倍増させることが出来環境であった。そのためアカウキクサ北極海上で大量に繁殖し北極海上の淡水層がなくなるまでの80万年もの間に、400km2個体群形成していた。この個体群大気中の二酸化炭素濃度大幅に減少させたことで、北極海表面気温13から-9℃低下したとされ、アカウキクサ大規模な気候変動引き起こす要因となった考えられている。なお淡水層が消滅して死滅したアカウキクサ草体は、多く炭素固定したまま海中深く沈んでいるものと予想されている。

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アカウキクサ・イベント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/14 09:31 UTC 版)

オオアカウキクサ」の記事における「アカウキクサ・イベント」の解説

詳細は「w:Azolla event」を参照 アカウキクサ・イベントとは、今からおよそ4900万年前にアカウキクサ類の一種北極海周辺爆発的に発生したことで、気温大きく低下したとする仮説である。この仮説は、北極海などの海底堆積物分析によって推定されており、始新世初期には3500ppm ほどであった二酸化炭素濃度が、アカウキクサ・イベントにより 650 ppmまで減少したとされる

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