周辺の気候
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 04:21 UTC 版)
北緯42-50度と全般的に緯度が高く、かつ内陸であるため、冬は非常に寒い。夏も、湖の水が冷却水の役割を果たしている影響もあって、気温の高くなる地域でも体感的には涼しく感じ、わりあい凌ぎ易い。ケッペンの気候区分では五大湖・セントローレンス水系の全域がDf(冷帯湿潤気候)に属する。スペリオル湖北岸やセントローレンス川の河口付近では平均気温摂氏10度以上の月が3ヶ月しかなく、かなり冷涼である。あまりに寒いため、五大湖はその大きさにもかかわらず、ほとんどの部分が冬季には結氷する。そのため五大湖を経由する河川運輸は冬には停止される。湖岸域の氷の厚い部分の氷上での天然のアイススケートは冬の風物詩である。 また、シカゴの別名をWindy Cityということからもわかるように、五大湖周辺は(特に冬場の)風が強いことでも有名である。また、冬季には北からの寒気団が温かい湖面を通過する際に大気の湿度が増し、とりわけ風下にあたる東岸のミシガン州・オンタリオ州・ニューヨーク州ではブリザードが吹き荒れ、大量の降雪が見られる。これはシベリア気団が日本海を通過する際に湿度を増し、日本の北陸地方に大雪を降らせるのに似ている。この現象は五大湖で起こるものが最もよく知られていることから、湖水効果雪との呼び名がある。また、この五大湖南岸にひろがる豪雪地帯はスノーベルトと呼ばれる。
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