より高度な幾何学へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/20 16:54 UTC 版)
既に述べたとおり、原点(あるいは 0)は円反転写像において特別な注意を要し、∞ または 1/0 で示される無限遠点が添加される。複素数を用いた方法では、逆数変換がはっきりした演算として表され、無限遠点の添加によってリーマン球面としばしば呼ばれる複素射影直線の概念が導かれる。この空間およびその上の変換群の、部分空間及び部分群は、ベルトラミ、ケイリー、クラインらによって双曲幾何の初期の模型を導入するのに利用された。そして、これらの平面幾何におけるロバチェフスキーおよびボヤイに端を発する様々なアイデアを反転幾何は含んでいる。さらにクラインは1872年に発表したエルランゲン目録と言われる声明で、この変換写像群と幾何学的現象とを同一視することにより、大きく事態を打開する。それ以降、多くの数学者は空間にその上の変換写像からなる群を合わせて考えたものに対して「幾何(学)」(geometry) の語を用いるようになった。この意味での幾何学における図形の有意な性質とは、この変換群に関する不変量 (invariant) のことである。 例えば、スモゴルチェフスキーはロバチェフスキー幾何学の創始以前に反転幾何学の様々な定理を展開している。
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