西クルナ油田
読み方: にしくるなゆでん
【英】: west qurnah oilfield
【英】: west qurnah oilfield
イラク南東部、ルマイラ油田北端部の北にあり、1973 年国営石油会社 INOC(当時)により発見された油田。 地質区としてはアラビア卓状地に属し、集油形態は緩い傾斜の背斜構造。主油層は白亜紀ズベイル層の砂岩(原油比重 30°API)、マウダッド層の石灰岩、ミシュリフ層の石灰岩(27°API)。究極可採埋蔵量は、油が 290 億 9,000 万バレル、ガスが 2.3 兆立方フィートと見積もられている。 フセイン政権の時代の 1997 年、ルークオイル社を中心とするロシア・コンソーシアムが、本油田の開発に関し PS 契約に調印し、その内容は開発・生産期間 23 年間、国連による経済制裁解除後に開発作業開始、総投資額 37 億ドルと報じられた。また、当時の新聞は初日産(計画)を 60 万バレル/日と報じた。その後、イラク戦争直前の 2002 年、ロシア側の契約不履行を理由に、フセイン政権側が契約を一方的に破棄した。ロシア側は、戦後、イラク政府に対し、契約の法的有効性を認めるよう働きかけているが、結論は出ていない。 (齊藤 隆、2006 年 3 月) |
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