その他ニューワールド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 23:31 UTC 版)
「カベルネ・ソーヴィニヨン」の記事における「その他ニューワールド」の解説
1994年のアパルトヘイトの撤廃後、南アフリカのワイン産業も復興を目指して世界のワイン市場に進出したが、その際に多くの生産地区がカベルネ・ソーヴィニヨンをアピールした。現在、南アフリカでもっとも多く栽培されている赤ワイン用品種となっている。単一品種で使うこともブレンドすることもあるが、ブレンドの場合はボルドーブレンドの他、オーストラリアでよく見られるようなシラーとのブレンドを試みる生産者もいる。南アフリカはカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培地域としてはやや冷涼なので、ハーブやピーマンのような香りを持つワインができる。1990年代半ば頃はブドウを完熟させることに主眼が置かれ、より熟しやすく甘くなるクローンが導入された。ブドウの樹齢が上がり、またブドウ畑の適地が分かってくると、南アフリカのなかでも地域ごとの特徴が出てくるようになった。ステレンボッシュのワインは重くフルボディのワインとして知られており、コンスタンシアではハーブやミントのような香りが特徴である。 ニュージーランドでは、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培には気候が適した地域を見つけることが重要であり、多くは北島で栽培されている。ホークス・ベイは最初にカベルネ・ソーヴィニヨンが植えられた地域であるが、冷涼な気候であるうえ、土壌が肥沃な沖積層であるため収量が多くなってしまい、できるワインは青臭く植物的な香りの強いものであった。キャノピーマネジメントと呼ばれる、ブドウがよく熟すよう余分な枝葉を落として日光を多く当てる手法を用い、さらに低収量の台木を導入しブドウの剪定を施すことで収量を低く抑えるといった工夫によって、ワインの品質は向上した。気候やテロワールの条件を補うため、メルローとブレンドして使うこともある。ニュージーランドのその他の地域でも、カベルネ・ソーヴィニヨンの評価は上がりつつある。ホークス・ベイのなかでもギンブレット・ロードやハブロック・ノースは砂利質の土壌であるため暖かく、オークランド近郊のワイへケ島とともにカベルネ・ソーヴィニヨンの適地として注目されている。もっとも、ニュージーランド全土でみると、赤ワイン用ブドウの栽培面積としてはピノ・ノワールに及ばない。
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