その他の宣旨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 09:33 UTC 版)
斎宮宣旨は、斎宮(伊勢神宮に仕える未婚の皇女・王女)に仕える宣旨。史料上の初見は、院政期である寛治3年(1089年)9月15日、善子内親王(白河天皇皇女)に、宣旨・女別当・内侍の三役が補任されたことで(『朝野群載』第四)、他の宣旨に比べると新しい。諸井の説によれば、もともとは内侍と別当しかいなかったところに、斎院宣旨からの影響を受けて、斎宮内侍を分化させて、新たに斎宮宣旨を作ったのではないか、という。 上皇宣旨は、『西宮記』臨時(二)院宮事によれば、天皇時代の上臈女房のうちの一人が宣旨に選ばれたという。 摂政・関白の宣旨は信頼性・忠実さが重視され、主人に親子もしくは家族で仕え、かつ古参の女房から選ばれた。藤原彰子・敦成親王(後一条天皇)を呪詛したと告発された高階光子は、姪である藤原定子の中宮宣旨とされることが多いが、諸井によれば実際は義理の兄にあたる藤原道隆の関白宣旨(あるいは摂政宣旨)ではないかという。 上記の他、職務である宣旨にあやかって、貴人の乳母が俗に宣旨と呼ばれたこともあるようである。
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