お役所言葉の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 05:40 UTC 版)
あらゆる行為を「整備」と表現する(例:道路を建設・修繕する=道路整備、パソコンを購入する=パソコンの整備、事業を推進する=事業整備)。 調査する、考えるなどの行為を指して「検討する」を愛用する。「配慮する」「考慮する」などと同様に否定動詞的に用いられ、検討もしくは考慮するだけで、何も実行しないことを意味することもある(○○の導入を検討する=文字通り「検討するだけ」で、まず実行されない)。担当者レベルで要望は承るが、認められないことが公表されている事柄であったり、事務方針の都合などで認められない事柄である(本当は門前払い相当の要望だが、即座に断ると相手の気分を害するためワンクッション置く意味合いで言うだけ)、などとと言ったニュアンスを含むことも多い。 あらゆる建造物・場所などを「施設」と表現する。 「○○性」「○○化」といった、言葉の抽象性を高める接尾語を愛用する(例:活性化、充実化、低廉性)。 条文の接続助詞には「や」「と」などの代わりに「又は」「及び」「並びに」などを用いて音節を増やすことがある。 「○○が」「○○に」「○○で」といった格助詞の代わりに「○○については」「○○を中心として」という表現を使うこともある。 「ノーマライゼーション」「アカウンタビリティ」など、多音節であまり使われないカタカナ語を多用する。 列挙・例示の際には、必ず「等」(など・とう)をつけ、例示したもの以外のものを幅広く対象に含めることができるように配慮する。 その他、職場内における独特な単語の使用(例えば、オフィスにおける「座席表」の同義語として「配席図」という言葉を用いるなど。)。
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