いりょう‐かご〔イレウクワゴ〕【医療過誤】
医療過誤(いりょうかご)
患者を取り違えて手術する…といった、医療行為に伴うミスのことを一般に医療過誤と言う。命にかかわる重大な医療事故もあり、1999年1月から2000年4月までの間に計43件が発覚、そのうち30件で患者さんが亡くなっている。
もっとも深刻なケース以外にも「軽微な」ミスは日常茶飯事だと言われている。厚生省研究班が大病院勤務の看護婦11.048人を対象に行った調査によると、
患者を間違うなど注射のさいのミス…31%
転倒、ベッドから転落…16%
経口薬を投薬時の間違い…13%
のようになっており、医療過誤では「投薬」がらみの失敗が多いことが分かっている。投薬ミスとしては■同姓の患者間で点滴を取り違えた ■投薬量の単位をmgとmlで間違えた ■投薬速度を間違えた ■筋肉注射、皮下注射、静脈注射を間違えた…などの例がある。
医療器具の取り扱いに伴うミスなどでは、医療機関が自主的に厚生省に報告する、という建前になっている。ただ「自主的」がくせもので、実際に報告されるケースは2割以下である。1998年度では、厚生省の匿名調査では387件の医療ミスがあったのに対し、そのうち報告されたのは76件のみだった。
(2000.08.03更新)
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