いつまでも定まらないゲーム内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 02:29 UTC 版)
「Anthem (ゲーム)」の記事における「いつまでも定まらないゲーム内容」の解説
しかし開発が進んでいくと、オリジナルのアイディアの中にはうまく行かないものや、しっかり固まっていないものも見えてきた。移動方法一つにしても、後に本作の特長となる飛行要素ですら、滑空に近かった初期のものから追加や削除が繰り返され、その度に世界のデザインを変更する必要があった。クリーチャーや天変地異の発生もスムーズには行かなかった。 ストーリーの方でも変化があった。2015年の初頭、『DA』シリーズのシナリオライターであったデイヴィッド・ゲイダーが『Anthem』のチームに加わり、これまでとは大きく異なるものになった。それはこれまでのバイオウェア作品に近いものだったが、開発者には「SF版『DA』など見たくない」と、同じようなものを作ることには不満もあったようである。これに対しゲイダーは、「プロジェクトに参加した頃、デザインディレクターのプレストン・ワタマニアクから、"サイエンス・ファンタジー"の路線に要求があり、ファンタジーが得意な自分はそれでも良かったが、チームの他のメンバーからは明らかな反対があった」と語っている。周囲はゲイダーのアイディアと思っていたのか、「『DA』らしい」というコメントがよくあり「明らかに褒め言葉とは感じられなかった」という。「これまでと違うことをしたい」と言いたいが、はっきり言い出せない空気が漂っていた。結局ゲイダーは2016年初頭にバイオウェアを去り、「時間が経つにつれ、自分が取り組んだゲームをプレイする気にならなくなった」と後に語っている。その結果、またストーリーを再構築することになり、多くの部署の負担が増えることになった。 『Anthem』のチームは、ハドソンが抜けた穴を埋められず、不安定なのが普通になっていた。本作の舵取りは、ゲームディレクターのジョン・ワーナー、デザインディレクターのプレストン・ワタマニアク、アートディレクターのデレク・ワッツ、アニメーションディレクターのパリッシュ・レイ、そして最初から『Anthem』のチームにいた、『ME』にも関わったバイオウェアのベテランという面々により行われていた。開発者の証言によれば、「彼らには明確なヴィジョンも無く、優柔不断で何も決められなかった」といい、決定されてもそれが実行されるまで、数週間から数ヶ月かかることもあったという。設定やストーリーも二転三転し、同時期には『ME:A』側の開発でも苦戦しており、結局2015年から2016年にかけては、ほとんど何も達成できなかったという。
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