『陸軍航空兵器研究方針』とは? わかりやすく解説

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『陸軍航空兵器研究方針』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 05:08 UTC 版)

一式戦闘機」の記事における「『陸軍航空兵器研究方針』」の解説

九七戦開発中考案され航本昭和12年度『陸軍航空兵器研究方針』において、単座戦闘機は「機関銃搭載型」と「機関砲搭載型」の2種定義されており、これに則って開発始められ機体キ43前者)とキ44後者)である(のちに二式戦闘機鍾馗」となるキ441938年昭和13年)に同じく中島に対して研究内示が行われた)。昭和13年度『陸軍航空兵器研究方針』ではそれらを発展させた区分として「軽単座戦闘機」と「重単座戦闘機」が登場。「軽単座戦闘機(軽戦)」は格闘性能重視し機関銃装備、「重単座戦闘機(重戦)」は速度重視し機関砲装備するものと定義され当時開発中であったキ43は「軽戦」に、キ44は「重戦」となっている。そのためキ43キ44比べて格闘戦を重視するものであった青木技師陸軍要求は「九七戦対し運動性で勝ること」で「近接格闘性」という表現排除していることに着目しキ43は重戦指向であった述べている。 さらに区分明文化され昭和15年度『陸軍航空兵器研究方針』では、「重戦」は高速重武装かつ航続距離防弾装備にも優れ対戦闘機対爆撃機戦に用い万能機たる本命機に昇華した一方で、「軽戦」は格闘戦を重視し主に対戦闘機戦に用い性能装備面で妥協した補助戦闘機的ものとなっている。1941年12月には中島対し「重戦」の発展型としてキ84内示が行われ、これはのちに四式戦闘機疾風」として制式採用。これは速度武装・防弾航続距離運動性操縦性生産性優れた万能機たる本命となっている。続く昭和18年度『陸軍航空兵器研究方針』では「軽戦」と「重戦」の区分廃止され妥協産物かつすでに時代遅れ存在である「軽戦」は「重戦」に併呑され近距離戦闘機(近戦)」となっている(同年方針では「近戦」のほかに「遠距離戦闘機(遠戦)」・「高高度戦闘機(高戦)」・「夜間戦闘機夜戦)」の区分登場)。

※この「『陸軍航空兵器研究方針』」の解説は、「一式戦闘機」の解説の一部です。
「『陸軍航空兵器研究方針』」を含む「一式戦闘機」の記事については、「一式戦闘機」の概要を参照ください。

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