『知の欺瞞』出版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 16:34 UTC 版)
その後、1997年にソーカルは数理物理学者ジャン・ブリクモンとともに『「知」の欺瞞』と題する著作を発表した(原題は "Impostures Intellectuelles"で「知的詐欺」の意) 。この中でソーカルは、ジャック・ラカン、ジュリア・クリステヴァ、リュス・イリガライ、ブルーノ・ラトゥール、ジャン・ボードリヤール、ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ、ポール・ヴィリリオといった思想家を俎上にあげ、ポストモダニストを中心に、哲学者、社会学者、フェミニズム信奉者(新しい用法でのフェミニスト)らの自然科学用語の使い方が、自分の作成した疑似論文と同様にいいかげんで無内容だと主張した。 こうした批判の真意は、思想家が数学や物理学の用語をその意味を理解しないまま遊戯に興じるように使用していることへの批判だった、とソーカルは後にコメントしている。ポストモダン・ポスト構造主義の思想家であっても、ジャック・デリダやロラン・バルト、ミシェル・フーコーは、ソーカル事件においては直接批判対象になっていない(ただし、ソーカルは事件前にデリダの批判を行っている。#反応 参照)。 ソーカルとロスは、2020年現在、ともにニューヨーク大学の教員である。
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