『現情勢下ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度』
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「海軍国防政策委員会・第一委員会」の記事における「『現情勢下ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度』」の解説
第一委員会は1941年に6月に『現下情勢ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度』という機密報告書をまとめた。内容は「速に和戦孰れかの決意を明定すべき時機に達せり」「(米英蘭が石油供給を禁じたる場合)猶予なく武力行使を決意するを要す」「泰仏印に対する軍事的進出は一日も速に之を断行する如く努るを要す」「(政府及陸軍に対し)戦争決意の方向に誘導するを要す」としている。 永野修身(当時軍令部総長)は1941年5月頃まではそれほど開戦に積極的ではなかったが、この資料により非常に強い影響を受けて以来非常に強硬になったと佐薙毅は証言している。 この後歴史は仏印進駐、対日石油禁輸、開戦とこの通りに展開した。 この『現情勢下ニ於テ帝国海軍ノ執ルベキ態度』は1963年の『太平洋戦争への道』(日本国際政治学会太平洋戦争原因研究部編)にて初めて紹介され、旧海軍関係者に衝撃を与えた。この文章が与えた影響について、陸海軍並立となった戦史叢書「開戦経緯」では双方で異なる見解がなされている。
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