『守礼の光』
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「牧港補給地区補助施設」の記事における「『守礼の光』」の解説
詳細は「守礼の光」を参照 米陸軍の第7心理作戦部隊が印刷した琉球列島米国民政府の『守礼の光』は1959年に創刊され、各所に無料で配布された。沖縄返還の1972年まで発行された。銃剣とブルドーザーによる土地の強制接収や性暴力を含む米兵の犯罪と不平等な司法への憤りで島ぐるみ闘争がもりあがるさなか、米軍は琉球ナショナリズムを強調し、贅沢なカラー写真で人目をひく写真月刊誌の形態をとったプロパガンダ雑誌を無料配布した。高まる米軍への批判をなんとか宣撫し、離日意識を高めることを目的とするものであった。1968年の記録によれば、沖縄の人口の1割に近い9万2千の発行数を印刷し、学校や病院や家庭に配布した。アメリカの圧倒的な経済力と印刷技術を誇示するかのような美しい装丁で、かつ日本とは異なる沖縄の文化や言葉などを大きく扱った記事は、アメリカの沖縄離日政策のひとつであり、米国研究者による沖縄研究が反映された心理戦の一つであった。 これらの米軍による贅沢な刊行物は、当時は米軍プロパガンダの「紙バクダン」と揶揄されたりもしたが、沖縄で米軍が占領政策を持続するため、どのような心理戦を展開していたかを知ることができる一級資料である。不二出版は2012年と2013年にこの『守礼の光』と『今日の琉球』の全刊行物をDVD版にまとめて出版した。
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