『個我の集合性』とは? わかりやすく解説

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『個我の集合性』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 07:48 UTC 版)

亀井秀雄」の記事における「『個我の集合性』」の解説

『個我の集合性』(講談社1977年)は『レイテ戦記』の分析中心とした大岡昇平論である。 亀井大岡文学原点を、レイテ捕虜収容所における兵士たち戦争体験談という、オーラルな〈記憶語り見出した米軍収容所日本兵士は、自分戦闘体験類型的な見方で、しかも誇張交えて語っている。亀井は、大岡オーラルな〈記憶語り唯一の楽しみあるよう特殊な環境の中で、彼自身戦地で若いアメリカ兵士を撃たなかった時の記憶〉を反芻し人間はどれだけ正確に自分経験思い出すことができるか、人は果たし自分一人経験した行為客観的な証人なり得るか、などの問題追及して、「身体的自我と言うべきものの働き思い至った、と述べている。 その一方で亀井は、大岡が『レイテ戦記』で引用した軍人兵士回想記体験談分析し、たとえ一人人間自分では個人的な体験語ったつもりの文章であっても、その中には一緒に体験した仲間視点発話取り込まれていることを発見し大岡そのような表現構造証言編集することで、戦争多元的な様相を描くことに成功した、と論じた

※この「『個我の集合性』」の解説は、「亀井秀雄」の解説の一部です。
「『個我の集合性』」を含む「亀井秀雄」の記事については、「亀井秀雄」の概要を参照ください。

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