『三国』独特の項目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 08:13 UTC 版)
「三省堂国語辞典」の記事における「『三国』独特の項目」の解説
『三省堂国語辞典』が、いち早く新しい語や用法を取り入れた例を、以下に若干挙げる。なお、これらのうちには、後に他の国語辞典も採用するようになったものも含まれる。 「あっけらかんと」以前は「口をあけてぼんやりしているようす」という意味しかなかったが、「明るくてこだわらないようす」という意味や、「あけっぱなしでかくさないようす」という意味が生まれていることが用例で分かり、第3版から収録された。 「気が置けない」「気がね・遠慮しなくていい」という意味のほかに、「気がゆるせない」の意味で使う者が現れた。第3版以降、この意味が「〔誤って〕」と冠して収録された。 「すさまじい・すさましい・すざましい・すざまじい」いずれも、実際にある語形である(「すさまじい」の項目に列記されている)。これらの語形をすべて収録した辞書は、いまだにないと思われる。実際に用例を確認しなければ、このような記述はできない。第3版から収録された。 「道道」(どうどう)「北海道庁が作って管理する道路」ということだが、本州以南に住む者の目には触れにくいことばである。第2版から収録されている。 「んんん」「ひどくことばにつまったときの声」や「(二番目の音を下げ、または、上げて)打ち消しの気持ちをあらわす」言葉である。だれもが使う言葉でありながら、見落とされていた。第3版から収録され、この辞書の最後の項目となっていたが、第7版では削除されて「んーん」になっている。 「W」第7版で、Wの4番目の意味が「〔←warai=笑い〕〔俗〕〔インターネットで〕(あざ)笑うことをあらわす文字。「まさかwww」〔二十一世紀になって広まった使い方〕」と記された。 ただし、無秩序に新しい語を取り入れる訳でなく、その選定は極めて厳格である。2012年頃には「江戸しぐさ」を用語として採用する事が検討されたものの、その主張に信頼性は薄いと判断し、見送りになった。 なお、現在でこそ江戸しぐさには否定的な意見が多くなっているが、2012年当時においては否定的な意見は見られず、ウィキペディアの記事内容も江戸しぐさについて肯定的であった。
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