『三円小説』プロジェクト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:21 UTC 版)
「三円小説」の記事における「『三円小説』プロジェクト」の解説
『三円小説』第1弾あとがきによれば、昨今では音楽業界は1曲いくらと価格がつけられ(あるいはサブスクで)、1曲ずつダウンロードができる時代になってきたが、出版業界では「再版制度の功罪により、100年近く『何とな〜く』決められているのが本の価格ではないだろうか?」という。「世にある商品は必ず”市場の原理”により価格が決められている」。「”市場原理”に寄り添った音楽のように、文学もそうするべきだ」と感じるに至る。1話3円の根拠としては、「”三文小説”の”三文”は、現代の貨幣価値では約90円」であるから、そこから実績のないネームバリューと、1話がかなり短いので、読み応えという意味で、「3文の1/10」で算出したという。 なおこの会計の考え方は、読者に向けた価格としてのみではない。ツイッターで出会った作家陣のレベルの高さに驚嘆した原田が、「そんな作家陣らの隠れた才能を世に羽ばたかせるための器」としてこの『三円小説』を活用できるのではないかと考え、作家陣がそれぞれ執筆すれば、1話3円で販売でき、それなりの原稿料を得られる仕組みができるのではないかと目論んだ。 また、『三円小説』を、創作し切磋琢磨するためのネット上のコミュニティとして位置づけできれば、将来才能がそこから飛び出す可能性も十分考えられるのでは考えたという。 『三円小説』プロジェクトとは、明朗会計故に、将来文学者として「メシを食う」ことのできる文学者を育て交流するための、ある種のプラットフォームとしての役割を持たせたものである。(「 」内は『三円小説』あとがきから引用)
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