『クォータリー・レヴュー』
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「スコットランドの衣類」の記事における「『クォータリー・レヴュー』」の解説
1847年6月、『クォータリー・レヴュー』に『Vestiarium Scoticum』のかなり批判的な批評が掲載された。もともとは匿名で掲載されたが、現在ではその著者はグラスゴー大学のジョージ・スケーン教授とハイランド協会のゲール語辞典の編者マッカイ博士であったと分かっている。 その記事はジョン・ソビエスキとチャールズ・エドワード・スチュアートによる『The Tales of the Century』という本の出版が原因であった。その内容は、事実に基づかない表現ではあるものの、若僭王プリンス・チャールズ・エドワードの直系の子孫であるという著者の主張を述べている。この『クォータリー・レヴュー』の記事は、名目上はこの主張に対する反応であるが、実際には主に『Vestiarium Scoticum』の信ぴょう性の調査からなっていた。 1848年、ジョン・ソビエスキ・スチュアートは自身の『The Genuineness of the Vestiarium Scoticum(Vestiarium Scoticumの信ぴょう性)』という論文の中で、『クォータリー・レヴュー』の記事に反論している。この中で、スチュアートは1721年版の調査を提案している。スケーンはかつてロス司教が所有していたといわれるその原本が公表される希望を述べた。最終的に、その時に1721年版を調査した人物の記録は残っておらず、ソビエスキ・スチュアート兄弟以外ロス写本版を見たものはいない。 1895年、グラソー・ヘラルドは、アンドリュー・ロスによる『「Vestiarium Scoticum」は捏造か?』という題の記事を出版した。ロスは1721年版は探すことができたが、それ以前の写本は見つけられなかった。ロスは1721年版について詳細な記述をしており、化学者スティーブンソン・マカダムにより化学的調査が行われた。マカダムは「この資料は題にあるよりもより年代を経ている様に見せるために化学薬品が用いられた痕跡がある」と報告した。そして、「この写本を古い時代の資料とすることはできない」と結論付けた。 この1721年の写本は、調査のため化学会社の取締役ロバート・アーバイン氏にも提出されたが、「これが書かれた年代を示す正確な結論に達するのは不可能」である、と報告している。 以前に、『The Tales of the Century』の第二版の出版の話があったが(初版は、数十部しか出版されなかった)、実現しなかった。
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