『アリス・イン・ワンダーランド』
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「チェシャ猫」の記事における「『アリス・イン・ワンダーランド』」の解説
ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ製作、ティム・バートン監督による、実写映画『アリス・イン・ワンダーランド』(2010年公開)に登場するチェシャ猫は、クレジットタイトル上も、英語版 "Cheshire Cat" 、日本語版「チェシャ猫」であるが、劇中では「チェシャー (Chessur)」と呼ばれており、ファンダムでもこちらの名前が通用している。 チェシャーの声はスティーヴン・フライが担当。声色は中年男性の野太いもので、落ち着きと威厳が感じられるキャラクターとなっている。 CGで描かれたチェシャーは、口が極限まで強調されており、普通に笑っていても目尻の高さまで裂けているのが、大きく笑うとさらに口角が上がり、眼の位置を越えて耳に届きそうな所まで達する。つまり、原作の文章表現を忠実に映像化している。加えて、口の中は普通の哺乳類ではあり得ない異常な数の三角錐形の歯が並んでいて、それを頻繁に剥き出しにするため、非常に怪しく凶暴そうな見た目になっている。しかし、全体的にはいかにも猫という感じのキャラクターである。体格は19歳に成長しているアリス(演者:ミア・ワシコウスカ)より一回り小さい程度、体重(※あればの話)では上回っているように見えるほどの大きさで、また、胴に比べて頭が大きい。毛並みは原作と同じ虎猫系ではあるが、茶虎(ちゃとら。orange tabby;オレンジタビー;明るい茶色系と白色が繰り返される横縞模様)であったオリジナルに対してこちらは鯖虎(さばとら。白勝ちの silver mackerel tabby;シルバーマッカレルタビー;灰色を主に白色と黒色が少し混ざった横縞模様)で、縞模様の薄い所は不思議に青白い光を湛えている。原作に無かった描写として、アリスと会話するシーンで頭だけになり、中空で上下逆さまになって見せたりしている。 夜に鬱蒼とした森の中をひとり歩いていたアリスの前に現われたチェシャーは、バンダースナッチに引っかかれてできたアリスの腕の傷を手当した後、彼女が会うべきマッドハッター(※原作のマッドハッター〈帽子屋〉に相当するが、本作では主人公。演者:ジョニー・デップ)の居場所を教えて去る。白の女王を裏切ったとしてマッドハッターから非難されたチェシャーは、マッドハッターが断頭台で首を刎ねられようとしていた時にはマッドハッターに化けて彼の窮地を救っている。
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