「慰安婦の強制連行」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 20:57 UTC 版)
1990年代、戦時中に朝鮮半島で行われた労務動員(朝鮮人強制連行)の対象者に慰安婦が含まれていたのではないかという疑惑が国会で提起されたのを皮切りに、慰安婦の強制連行の真偽を巡り議論になっている。 日本政府は、慰安婦は国家総動員法業務の対象外だったとして、この噂を否定し、「慰安婦の強制連行」を裏づける公文書は見つからないとしている。 韓国の中にも、朝鮮総督府が女性を徴発したといった主張については慎重であるべきだと警告する者もいるが、日本政府が資料を破棄したり非公開にしている(吉見義明)、日本軍が隠ぺい工作を行った(林博史) として、日本政府の発表に否定的な研究者もいる。 これに対し、男性の動員者の名簿は残っており(公的に動員された)慰安婦に関する資料だけが存在しない点や、そもそも戦後日本軍や政府関係者に慰安婦の存在を隠ぺいする雰囲気がなかったことから、調査に当たった政府関係者は、隠ぺい説を「あり得ない」としている。 不本意な形で就業していたケースも「強制連行」に含まれるとする主張もあるが:3、こうした主張には批判もあり、広く受け入れられるには至ってはいない(広義の強制連行)。 韓国では慰安婦≒女子挺身隊と誤解されていたため、この誤解から1990年に「韓国挺身隊問題対策協議会」という名で慰安婦支援団体が設立されている。
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