「入玉宣言法」による持将棋
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「入玉宣言法」とは、対局手数が500手に満たない時点において、持将棋について両者の合意が至らない場合に、一方が入玉した局面で所定の要件を全て満たしたことを宣言することで、無勝負(引き分け)または一方の勝ちを決するルール。日本将棋連盟が2013年10月1日より暫定ルールとして導入した。2019年10月1日に暫定ルールの一部追加・変更が行われている。 対局手数が500手に満たない時点において、宣言しようとする者が次の各条件を全て満たしていれば、自分の手番で着手せずに「宣言」を行うことで、自分の勝ち、または持将棋による無勝負(引き分け)を宣言できる。宣言をしようとする場合には、宣言する旨を告げて対局時計を止めて対局を停止させる。 条件 宣言する者の玉が入玉している(敵陣3段目以内に入っている)。 宣言する者の敵陣3段目以内にいる駒は、玉を除いて10枚以上である。 宣言する者の玉に王手がかかっていない。 前述の「点数計算」を、宣言する者の「敵陣3段目以内にいる自分の側の駒」と「持ち駒」を対象に行ったとき、点数が24点以上ある。「点数計算」の対象となる駒には、「合意による持将棋」の場合と異なり「敵陣3段目以内に入っていない盤上の駒」は含まれない。 上記の条件を満たしていた場合、宣言した者の「点数」が 31点以上であれば宣言した者が勝ち 24点以上30点以下であれば持将棋(引き分け) となる。もし条件を一つでも満たしていない場合は、宣言した者の負けとなる。 なお、「入玉宣言法」を上述の「27点法」(持将棋なしに決着を付けられる)に対応させた、「先手は28点以上の点数、後手は27点以上の点数で宣言でき、宣言した側の勝ち」というルールを採用する例もある(例:将棋ウォーズの対局規定。切れ負け将棋の場合、宣言する者の持ち時間が切れていないことも条件として必要)。
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