「オハウ」とロシア語「ウハー」(魚のスープ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 00:59 UTC 版)
「アイヌ料理」の記事における「「オハウ」とロシア語「ウハー」(魚のスープ)」の解説
ドブロトウォルスキーの『アイヌ語・ロシア語辞典』は、アイヌ語の「yхау(ウハウ)」はロシア語の「уха(ウハー)の意味であるとしており、この辞典は「o」と「u」の音の混同が見られることが指摘されている。2つの言語に似た単語が存在する場合、同じ祖語に発する同根語の場合や、交流を通して取り入れられた借用語の場合が考えられる。アイヌ語の言語系統は不明だが、ロシア語の「ウハー(魚のスープ)」は、古代スラヴ語で「スープ(液体)」を意味する「jucha」を語源としており、その語頭の「j」が落ちたものである。「jucha」はさらに「煮汁、スープ」を意味するインド・ヨーロッパ語共通の語彙にまでさかのぼることができる。また、アイヌ民族はオオウバユリの根を加工してオハウに入れ澱粉を摂取するが、同様にロシア・ハバロフスク地方の少数民族ナナイがウハー(уха)に植物の根を入れて澱粉を摂取しており、これは北方民族に広く伝わる食習慣であった。
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