「オッチャホイ」という名前について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 14:15 UTC 版)
「オッチャホイ」の記事における「「オッチャホイ」という名前について」の解説
第二次世界大戦以前にシンガポールに住んでいた複数の日本人の言及により、かつてシンガポールに「オチャホイ」という料理があったらしいことは分かっている。 金子光晴は著作のなかで、シンガポールの「平打うどんを、麻油(ごまあぶら)と唐辛子で炒めたもの」を「オチャホイ」と呼んでいる:190と述べ、また、「中国風な、ひとりでは二度とゆけそうもない、土塀で曲がりくねった裏通り」:180で聞いた「支那人の呼びうりの声」:190であるとも述べている。ニッポン放送やフジテレビで報道に携わりスタジオアルタ専務も務めた西岡香織の著作の中にも、かつてシンガポールに在住していた日本人の回想として「オチャホイ」が登場している。シンガポール日本人会が発行した書籍『戦前シンガポールの日本人社会』でも「オチャホイ」への言及があり、平たいミーのあんかけ麺と表現されている:219。また、グレイビーソースがかかったものがあったという言及もある:217。 「オッチャホイ」はシンガポールの庶民的な料理であるとして広まっているが、シンガポールでも隣国のマレーシアでも、現在は「オッチャホイ」という料理は存在せず、「オッチャホイ」という名前がどこから生まれてきたのかは不明になっている。シンガポール食堂の創業者は父が名付けたと聞いてはいたが由来を知らず、名前の由来を聞かれるたびに「オレだって分からね」と答えていた。 クイティオに見た目や味が似ていることから、元になった料理はクイティオではないかと考えられている。名称については、広東料理の「干炒河(中国語版)」(ゴンチャウホウ)を聞き間違えて「オッチャホイ」となったのではないかという説がある。また、シンガポールの目抜き通り「オーチャード通り」について、現地の人は「オッチャンド」と呼んでいることから、ここに語源があるのではと指摘する人もいる。
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