こ‐てい【湖底】
読み方:こてい
みずうみの、そこ。「—に沈む」
湖底
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 13:59 UTC 版)
千波湖の湖底地形の調査が1986年と1987年に行われており、これにより千波湖の湖底面は極めて平坦であることが明らかになっている。東部側が最も深い部分で最大水深が1.2から1.3メートル。中央部に移るにつれ僅かに浅くなり最大水深が1から1.2メートル。西部側で1メートル以浅となり、湖岸に近づくにつれ浅くなってゆく。勾配率は東西で0.07パーセント程度である。このように全体的に平坦な湖底でありつつ、次の二つの局所的な地形がある。 東部側の「海釜」に類似した窪地状の最深部 柳崎貝塚近くの岬状に突出している湖岸近くの湖底は窪地状になっており千波湖の最深部となっている。この最深部がある場所は千波湖で最も湖幅が狭くなっている部分であり、この地形から生じた水流の侵食により窪地が生じたものと考えられる。これは潮流による侵食作用で出来た「海釜」と呼ばれる地形に類似している。 中央部から西部側に点在する「穴」 長円形の皿の形をした窪みが中央部から西部側に点在している。窪みの深さは10センチメートルから最大50センチメートル。この「穴」とも言うべき地形の中央付近には湖沼中に鳥小屋等を固定するための棒杭が設置されており、この棒杭がもたらした水の乱流による侵食地形ではないかと、推測されている。 千波湖湖底の地質は、湖底面から20から30センチ下までの間が表層堆積物の層で、黒色の浮泥状の極軟弱な堆積物で構成されている。表層堆積層の下が基盤層で表層堆積層よりやや締りのある黒色ないしは暗褐色の泥である。それぞれの層の含水率は上層が300から600パーセント、下層が200から300パーセントとなっており、基盤層も軟弱な地質であることがわかる。 前述のとおり湖底調査は1986年と1987年に行われているが、1987年の調査では水深が1986年調査より10から20センチメートル深くなった測定値が出ている。この湖底の変化は1986年調査と1987年調査の間に起きた、大雨により千波湖が増水し水が溢れ出した事象が影響していると見られる。つまり、このときの強風と大雨で湖底の表層堆積層が流出した結果、湖底が深くなったと考えられる。このことは千波湖のような浅い湖沼では強風・大雨でも湖底面の削剥が起こりえることを示している。
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