+P弾薬と速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/02 13:21 UTC 版)
通常の場合、+P弾薬が提案されるのは、同じ重さの弾頭で、通常の圧力の弾薬よりも大きな速度を得るためである。しかし、ある弾薬が+Pかどうか決めるために使われる圧力の基準は、圧力のピークであり、精確な速度を示すものではない。なぜなら、それは弾丸に与えた総エネルギーによって決定される圧力曲線の下の面積だからである(砲内弾道学(英語版)も参照)。以下のような、きわめて多くの要因が圧力のピークに影響を与える。 弾頭の重さ 弾頭を埋め込む深さ。これは以下の要因が関係する。弾頭の材質 弾頭の形 弾頭の寸法 試験用の銃身の寸法 試験用の銃身の薬室の形 弾頭の硬さ ボア(銃身のライフリングの山の部分)の抵抗 (弾頭に対する薬莢の)締め付けの強さ 無煙火薬の燃焼速度 雷管の強さ 薬莢の容積 このような要因があるので、たとえば、同じ重さの弾頭を同じ速さで発射する二つのロードを、一方は通常の圧力のロード、他方は+Pロードとすることも可能である。同じコンポーネントから成る同じ銃でも、.40S&W弾のような発射薬が少なく高い圧力で作動する弾薬の場合は、弾頭を埋め込む深さのわずかな違いによって、圧力が大きく増大することが判明している。例えば、.40S&Wでは、弾頭を埋め込む深さを0.05インチ (1.3 mm)変えると、圧力が20%増加することが示された。
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