antithesisとは? わかりやすく解説

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antithesis

別表記:アンチテーシス

「antithesis」の意味・「antithesis」とは

「antithesis」は英語の単語で、直訳すると「反対説」または「対立概念」を意味する一般的には、ある事象概念正反対の状態や存在を指す。例えば、「善と悪」、「光と闇」、「真実虚偽」など、一方存在することで他方存在明確になるような対を表す際に用いられる

「antithesis」の発音・読み方

「antithesis」の発音は、IPA表記では /ˌæntɪˈθiːsɪs/ となる。これをカタカナ置き換えると「アンティーシス」に近い。日本人発音する際のカタカナ英語では「アンチセシス」が近いとされる。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「antithesis」の定義を英語で解説

英語の辞書における「antithesis」の定義は、「a person or thing that is the direct opposite of someone or something else」である。これは、「ある人や物事直接的な反対の人や物事」を意味する例えば、「The antithesis of love is hate.」という文では、「愛の反対憎しみである」という意味になる。

「antithesis」の類語

「antithesis」の類語としては、「opposite」、「contrary」、「contradiction」などが挙げられる。「opposite」は「反対」、「contrary」は「反対の」、「contradiction」は「矛盾」を意味する。これらの単語も「antithesis」と同様に、ある事象概念反対矛盾を表す際に使用される

「antithesis」に関連する用語・表現

「antithesis」に関連する用語表現としては、「antithetical」、「antithesize」、「antithetic」などがある。「antithetical」は形容詞形で、「反対の」や「対立する」を意味する。「antithesize」は動詞形で、「対立させる」や「反対にする」を意味する。「antithetic」も形容詞形で、「対立的な」を意味する

「antithesis」の例文

1. "The antithesis of good is evil."(善の反対は悪である)
2. "Love is the antithesis of selfishness."(愛は利己主義反対である)
3. "His behavior was the very antithesis of cowardly."(彼の行動は臆病の正反対であった
4. "The antithesis between love and hate is profound."(愛と憎しみ対立は深い)
5. "This situation is the antithesis of what I had expected."(この状況は私が予想していたことの正反対である)
6. "His actions are the antithesis of democracy."(彼の行動民主主義反対である)
7. "The antithesis of order is chaos."(秩序反対混沌である)
8. "The antithesis of peace is war."(平和の反対戦争である)
9. "The antithesis of life is death."(生命反対は死である)
10. "The antithesis of truth is falsehood."(真実反対虚偽である)

アンチテーゼ

英語:antithesis

 

「アンチテーゼ」とは・「アンチテーゼ」の意味

「アンチテーゼ」とは、ある主張否定するための主張意味するドイツ語antithese」が元となった哲学用語。英語での綴りは「antithesis」。ヘーゲル唱えた弁証法対立する意見元にして新たな見解確立する方法)における3つの構成要素(テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼ)の1つであり、アウフヘーベン止揚)へ至るための足がかりYahoo!知恵袋SNSなどでは「アンチ〇〇」が「アンチテーゼ」の略称として使われることがあるが、これはアンチテーゼが持つ本来の意味とは異なる。「アンチ〇〇」という語は皮肉や反語に近い別の語として捉えるべきであろう

「アンチテーゼ(antithese)」という語は、主題命題を表す「these」の頭に反対語を示す「anti」が付いた語である。「these」の対義語として「反定立」あるいは「反対命題」と訳されることが多い。

弁証法における「アンチテーゼ」は、ある問題対す肯定的主張特定の否定的判断命題主張することである。例えば「人は誰もが猫好きである」という「テーゼに対して、「攻撃的である。ゆえに、猫好きでない人は存在する」と主張することが「アンチテーゼ」だ。ただし、「アンチテーゼ」は「テーゼ」への反対批判主張なければならず、個人的な批判意見単なる否定は「アンチテーゼ」とは呼ばない。つまりは、「人は誰もが猫好きである」に対して「私は嫌いだ」と個人的な意見主張するのは「アンチテーゼ」ではない。これは単なるアンチ」であるといえるだろう。

修辞学弁論演説技術学問として体系化したもの)においても「アンチテーゼ」は用いられる。この場合対照法たいしょうほう)」もしくは対句法ついくほう)」と訳されるのが一般的だ対照法とは、相反する事物並べることで、両者の違いや状態を明確にする手法である。「Man proposes: God disposes.(人が計画し、神が決める。)」は最も知られ対照法の例であろう。ほかにも「Art is long, and Time is fleeting.(芸術長く時間はかない。)」や「Love is the antithesis of selfishness.(愛はわがままのアンチテーゼ)」などが対照法としての「アンチテーゼ」の例として挙げられる

対句法は、表現類似するもの並べることで印象強くする手法だ。似た部分異なった部分がはっきりと捉えられるうになるため、文意伝わりやすくなる効果期待できる。「雨ニモマケズ、風ニモマケズ(宮沢賢治雨ニモマケズ」)」「沖には平家、船を一面並べて見物す。陸に源氏くつばみ並べてこれを見る。(作者不明平家物語」)」「Veni, vidi, vici(来たり、見たり、勝てり)」などが、対句法としての「アンチテーゼ」の例として挙げられる

「アンチテーゼ」の熟語・言い回し

現代社会へのアンチテーゼとは


現代社会考え方社会体制、あるいは当たり前だ一般的に思われていることなどに対する、反発的なリアクション風刺問いかけなどを指す言葉である。世論二分されるような考え方社会批判を含む意見を語る場合使われることが多い。映画・小説音楽といった分野においても「現代社会へのアンチテーゼ」は用いられる。(自分では打破することが難しい)社会的な不満・葛藤悩みテーマにした作品従来とは言えないタイプ作品反体制的作品などは、「現代社会へのアンチテーゼ」と表現されることがある

アンチテーゼを唱えるとは


「アンチテーゼを唱える」とは、主論となるテーマに対して反論主張することである。しかし、会話などで「アンチテーゼ」が使われる場合は、単なる反語や皮肉を意味して使われていることが多い。そのため、「アンチテーゼを唱える」という語もまた、単純に反対意見を口にする」あるいは「主論への皮肉を言う」という意味で用いられるケースが多い。

「アンチテーゼ」の使い方・例文

・彼女は常にアンチテーゼを口にする人だ。
・この映画はいわば現代社会へのアンチテーゼを作中語っている。
ミニマリストの生活は現代消費社会へのアンチテーゼといえるだろう。
フリーランスという働き方日本労働環境対するアンチテーゼとなり得たとは言えない。
平家物語序文修辞法におけるアンチテーゼだ。
・「月とすっぽん」という表現もまたアンチテーゼの1つである。
根拠欠いたあなたの主張は、アンチテーゼではなくただの否定しかない
風刺的な物語はアンチテーゼの特徴帯びていることが多い。
スカート丈の流行変化は、規則へのアンチテーゼと考えられる
商業化したロックミュージックへのアンチテーゼとしてパンクロック生まれた

アンチテーゼ

(antithesis から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 11:34 UTC 版)

アンチテーゼ: Antithese[1], : antithesis[1])とは、ある理論・主張を否定するために提出される反対の理論・主張である[2]




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