HondaJetとは? わかりやすく解説

ホンダジェット

英語:HondaJet

ホンダエアクラフトカンパニーHonda Aircraft Company)が開発した小型航空機主翼の上エンジン乗った独特のスタイル特徴となっている。エンジン位置機体前端ノーズ)などの設計エンジン自体に至るまで、すべて自社開発されている。

ホンダジェットは、小型機代名詞的存在であるセスナCessna)と同様、いわゆるビジネスジェット機区分される米国のように広大な国土を持つ国では、要人移動手段としてよく利用されている。

ホンダエアクラフトカンパニー本田技研工業連結子会社として1980年代米国設立された。1990年代半ばからホンダジェットの開発プロジェクト正式にスタートし2003年独自エンジン開発成功実験機による飛行試験開始された。2010年量産型1号機飛行成功させた。2012年には航空機設計における最高の栄誉とされる「エアクラフトデザインアワード」を授賞している。

ホンダジェットは当初2011年納入開始される予定だったが、これは開発諸手続きの関係で遅れが生じている。2011年時点ですでに100機ほど受注があるという。2014年5月にはスイス展示会でホンダジェットを展示すると共に、翌2015年納品本格開始する発表している。
関連サイト
Honda Aircraft Company
HondaJet - 本田技研工業

【Honda Jet】(ほんだじぇっと)

Honda HA-420.
日本自動車・輸送機械メーカー本田技研工業」が開発・生産している双発小型ビジネスジェット機

本機最大特徴は、主翼上部自社開発ターボファンエンジン取り付けた独自の構造である。
これにより、エンジン支持構造胴体組み込む必要がなくなってキャビン容積が向上、乗客居住性改善図られている。
また、従来ビジネス機の「胴体後部両舷にエンジンをつける」方式比べて空気抵抗軽減図られる、としている。
(ただし、客室からの視界には多少制限がかかるという欠点もある)

更に、上述のエンジンレイアウトや空気抵抗軽減する主翼構造アルミニウム合金削り出し作られ構造材低燃費エンジンなど工夫により、従来比べて95%の燃費向上図られている。

本機他の国ビジネス機と同様、日本国内での販売行わずアメリカ現地法人拠点として生産・販売を行うこととしている。
量産機2010年12月初号機初飛行2012年10月から本格的な生産開始され一般ユーザーへの販売開始2013年上半期以降予定している。

スペックデータ

乗員パイロット1~2名
乗客5~6名(エアタクシー用)
座席数6~7席
全長12.5m
全高4.1m
全幅12.2m
最大離陸重量4,173kg
エンジン本田技研工業 HF120ターボファン×2
推力
離陸/巡航
7,424N(757kgf)/1,873N(191kgf)
離着陸距離
離陸/着陸
807m/694m
最大巡航速度420kt(778km/h)
最大航続距離
有視界飛行/計器飛行
2,593km/2,185km
最大運用高度12,497m
最大上昇率1,200m/min

HondaJet

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/19 07:20 UTC 版)

デモ飛行するHondaJet
オシュコシュ、2005年)




「HondaJet」の続きの解説一覧

HondaJet

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 08:05 UTC 版)

「HondaJet」の記事における「HondaJet」の解説

主翼上面エンジン配置(Over-The-Wing Engine Mount形態や自然層流翼型(Natural Laminar Flow)、一体成型複合材胴体などのHonda独自開発技術により、クラス最高水準最高速度最大運用高度、上昇性能燃費性能静粛性および室内サイズ実現エンジンGE・ホンダ・エアロ・エンジン開発・製造したHF120搭載している。主翼の上エンジン搭載した世界的にも珍しいデザインや、空気抵抗低減する先進的な空力技術などにより、従来ビジネスジェット機比べ燃費性能を約17%速度を約10%客室容積を約30%改善操作性静粛性などにも優れている超軽量ジェット機としては比較低価格490ドルをベースプライスとしている。 乗員を含む最大7人乗りで全長約13m、幅約12m、高さは約4.5m。最大運用高度は13,106m (43,000ft)、最大巡航速度は約782 km/h (422 knots)で、航続距離は2,265 km(1,223 nm)。カラーバリエーションレッドブルーグリーンイエローシルバーの全5色2007年平成19年)にはグッドデザイン賞金賞受賞するなど、デザイン美しさ高評価されている。また、2017年平成29年)には、米国Flying誌(英語版)のFlying Innovation Award受賞している。 2015年平成27年12月連邦航空局Federal Aviation Administration:FAA)から型式証明取得した後、北アメリカヨーロッパラテンアメリカ東南アジア中国およびインド販売サービスネットワークを拡大2017年平成29年通年出荷機数は43機であり、同年軽量小型ビジネスジェット機出荷量ではセスナ主力サイテーションM2の39機を抜いて世界No.1達成し2018年平成30年)に37機、2019年平成31年/令和元年)には36機、2020年令和2年)には31機を出荷し4年連続カテゴリー最高の出荷機数を達成した2017年平成29年8月時点月産4機の体制であり、2019年平成31年3月期末までに月産7機程度にまで生産能力拡大させ納期短縮させる予定である。 2018年平成30年本田技研工業がHondaJetとONE OK ROCKChangeタイアップさせた企業CM製作し2018年上半期YouTube上で最も再生され広告(約2200回)になるなど話題となった。。

※この「HondaJet」の解説は、「HondaJet」の解説の一部です。
「HondaJet」を含む「HondaJet」の記事については、「HondaJet」の概要を参照ください。

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主翼上面エンジン配置形態HondaJetの外観上の最大の特徴は、主翼上面にエンジンを取り付けたそのユニークなスタイルにある。一般的なビジネスジェット機のエンジンは胴体後部に取り付けられるが、HondaJetではそれを主翼上面に配置した。これにより従来は胴体内部に必要であったエンジン支持構造が不要となるため、胴体内のスペースが30%以上も拡大したと同時に、客室内の騒音や振動が軽減され乗り心地の改善を可能とした。また、胴体後部両舷にエンジンを取り付ける場合に比べ、高マッハ数での造波抵抗が小さくなる位置があることをHondaが発見した。一般的な層流翼を用いた解析と実験から、エンジンを主翼上面の最適な位置に配置することにより抵抗発散マッハ数が0.75から0.03程度上昇することが示された。HondaJetの主翼には翼厚比15%の層流翼が用いられており、この主翼単体の抵抗発散マッハ数は0.707程度となっている。この翼型に主翼上面エンジン配置形態を適用することにより、抵抗発散マッハ数は同様に増加すると考察され、HondaJetの最大巡航マッハ数0.72において、主翼上面エンジン配置形態による空力抵抗減少の効果が得られていることとなる。この最適な主翼上面エンジン配置形態を採用しているHondaJetは、クラス最高の最大巡航速度、燃費性能及び航続距離を獲得している。また、造波抵抗を軽減させた主翼上面エンジン配置形態技術の先駆者並びにHondaJetの設計開発の功績が認められ、開発責任者で設計者の藤野道格は2012年に米国航空宇宙学会より「エアクラフトデザインアワード」を、2014年に学術団体「SAEインターナショナル」より「ケリー・ジョンソン賞」を、国際航空科学会議より「航空工学イノベーション賞」を受賞した。自然層流技術
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