Q値とは? わかりやすく解説

キュー‐ち【Q値】

読み方:きゅーち

エネルギー増倍率


熱損失係数(Q値)

Over Coefficient of Heat Loss
住宅総合的な断熱性能を示す指標のひとつで、室内温度外気より1高いときに、 建物天井外壁などの構造部分からの熱損失、及び窓などの開口部からの熱損失換気による熱損失合算し単位時間当たりの熱損失実質延べ床面積割った値。数値小さいほど省エネ性能が高い。単位は、W/(㎡・K) 省エネ法では全国を6地区分けて基準となる熱損失係数が決められている。

Q値

読み方きゅーち

核融合炉において,投入パワー対す出力パワーの比をQ値という。これが大きいほど効率がよい。例え自動車エンジンでは,ガソリン爆発させてエンジンを動かすために,スパーク火花)が必要である。この時,投入パワースパークのための電気エネルギーである。核融合炉では,エンジン出力パワー対応するのは,核融合出力であり,投入パワー対応するのは,追加熱電流駆動中性粒子ビーム高周波)である。現在の大型実験装置でのQ値は,1程度であり,核融合パワー投入パワー同程度である。将来核融合炉ではQ値は10上である必要がある

Q値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/29 06:47 UTC 版)

Q値: quality factor)または品質係数Qは主に振動の状態を表す無次元量である。弾性波の伝播においては、媒質の吸収によるエネルギーの減少に関係する値である。振動においては、系に蓄えられるエネルギーを、一周期の間に系から散逸するエネルギーで割ったもので、この値が大きいほど振動が安定であることを意味する。また、Q値は振幅増大係数とされる場合もある。これは、共振周波数近傍での強制振動における最大振幅が静的強制力による変位のQ倍となることから解釈される。振動子電気回路の場合には一般にQ値が高いほうが望ましいが、逆にQ値が高いほど応答性が悪くなり、起動時間が長くなるという面もある。


  1. ^ 第一級陸上特殊無線技士無線工学試験 JZ10A


「Q値」の続きの解説一覧

Q値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/29 14:10 UTC 版)

インダクタ」の記事における「Q値」の解説

理想的インダクタでは、流れ電流の量に関わらず常に無損失である。しかし実際コイルには抵抗がある。モデル的には理想的インダクタ直列抵抗器接続したのと等価である。この抵抗による損失を「銅損」と呼ぶことがある抵抗コイル流れ電流一部を熱に変換するため、誘導性能の劣化を招く。コイルのQ値とは、ある周波数におけるコイル誘導性リアクタンス抵抗の比であり、コイル性能数値化したものである。コイルのQ値が高ければ高いほど、そのコイル理想的インダクタに近いということになる。 理論的には、Q値はリアクタンス一般に対して定義されるので、コンデンサにもQ値が存在する。しかし、通常は空コイル除きコンデンサよりもインダクタの方がQ値が小さい。このため一般的に回路全体損失インダクタのQ値にほぼ支配され、ゆえにインダクタのQ値が実用問題になる。 コイルのQ値は次の式で得られる。ここで R は内部電気抵抗、 ω L {\displaystyle \omega {}L} は共振周波数における容量性または誘導性リアクタンスである。 Q = ω L R {\displaystyle Q={\frac {\omega {}L}{R}}} 強磁性コアを使うと、同じ巻き数でもインダクタンス劇的に増大し、Q値も大きくなる。しかしコアを使うことで周波数と共に増大するコア損失生じる。このため使用する周波数あわせて最適なコア素材選択する超短波 (VHF) やそれ以上周波数では空がよく使われる強磁性コア使ったコイルは、大電流を流すと磁気飽和起こしインダクタンス(とQ値)が劇的に低下することがある。同じインダクタンス実現するには物理的にもっと大きくなるが、この現象は空コイルでは起きない。うまく設計された空コアなら、Q値が数百になる。 理想的インダクタに近いコイル(Q値が無限大近づく)を実現するには、超伝導体コイル作り、それを超伝導転移温度以下に冷却すれば、抵抗ゼロとなり、無損失となり、そこに生じた磁場大量エネルギー蓄えることができる。なお、コア付けるとそちらでの鉄損がある。 Q値を落とす要因には銅損鉄損電線巻き方自己共振周辺配線など様々なものがあるため、机上計算によりあらかじめQ値を見積もるのは難しい。高いQ値が要求される共振用のコアについては製造元がQ値の実測データ公開していることがあるため、実用上は実測データと同じ条件インダクタ製作しQ値を再現することが多い。 実用上は、共振回路フィルタどのように交流電力エネルギー蓄積ないしは通過させる場合インダクタのQ値が高いことが望ましい。一方チョークコイルなど、交流電力阻止することが目的となるケースでは、意図的に入れられた、ないしは周辺にて寄生しキャパシタンスインダクタンス結合して不用意に共振回路構成されることを防ぐため、意図的にQ値を低下させる場合がある。

※この「Q値」の解説は、「インダクタ」の解説の一部です。
「Q値」を含む「インダクタ」の記事については、「インダクタ」の概要を参照ください。

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